「GC注記」、「重要事象」記載の上場企業は77社 コロナ禍以降で最少、記載の定着化進む
GC注記・重要事象の記載企業は4年ぶりに80社を下回り、減少傾向を強めた。アフターコロナを迎えて事業環境が回復し、コロナ禍の影響から脱却しつつある企業が増えている。 一方で、ビジネスモデルの陳腐化等により事業好転の見通しが立たず、GC注記・重要事象の記載が定着化している企業も目立つ。経営不振の深刻度が高いGC注記企業24社のうち、要因に新型コロナの影響を挙げた企業は3社にとどまり、不振の原因が一過性ではなく、根本的な収益構造に起因している点が透けて見える。 12月5日にはGC注記企業のプロルート丸光が会社更生法を申請し、1年4カ月ぶりに上場企業の倒産が発生した。新型コロナの余波に加え、原材料調達や固定費などのコストアップなどで業績の二極化が進み、引き続き上場企業のGC注記・重要事象の状況は経営悪化のシグナルとして注目される。
東京商工リサーチ