就職氷河期世代への支援はあてにならない?キャリアの再構築につながるリスキリングを解説
一般財団法人 労務行政研究所によると2024年夏のボーナスの平均金額は84万6021円と過去最高水準となりました。ここ数年、ボーナスの水準は増額傾向にあり、多くの社会人が恩恵を受けています。 ◆この記事の写真を見る しかし、就職氷河期世代はその恩恵を十分に受けていない現実があります。 就職氷河期世代とは、多くの企業が新卒採用を大幅に縮小したことから、就職難に直面し正規雇用に就くことができない人の多かった世代です。雇用を得ることが最優先で、今の世代のようにキャリア構築を考える余裕もなく、報酬面で納得のできない人も多く存在します。 政府も就職氷河期世代向け支援に力を入れていますが、以前、「就職氷河期世代のリアル…就活以外の道を選ばざるを得なかった人でもキャリア再構築は可能なのか」でご紹介したように各都道府県でサポート内容やその頻度に大きな差があることもわかりました。 他に、就職氷河期世代が活用できる支援はないのでしょうか。 先日、岸田首相による「就職氷河期世代も含む全世代対象のリスキリング強化」について前向きな施策検討の発言がありました。 今回は、今後も拡充が見込まれるリスキリングの支援制度に焦点を当てて、就職氷河期世代が活用できる給付金制度をご紹介していきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
「リスキリング支援」の目的は何か
リスキリングと言えば、2022年10月岸田首相が発表した「リスキリング支援に今後5年間で1兆円を投じる」との所信表明が浮かぶ人も多いのではないでしょうか。 労働市場の流動性を高め、深刻化する人材不足に対応することで、日本経済の活性化を目的としているリスキリング。 ただ、どのような支援制度があるのか詳しく理解していない人も少なくありません。 次のパラグラフでは、政府による個人向けのリスキリング支援について見ていきましょう。