バイエルンで前人未到の500勝達成! トーマス・ミュラーの歩みを振り返る
■オールウェイズ・ミュラー
翌2009-2010シーズンからレギュラーに定着したミュラーは、とにかく試合に出続けている。同シーズンに公式戦52試合に出場すると、昨季まで14シーズン連続で40試合以上もプレーしているのだ。そんな鉄人ぶりで記録を更新し続けるミュラーは、歴代の指揮官をも驚かせてきた。彼をレギュラーに抜擢した名将ルイ・ファン・ハールも、バイエルンを率いていた2010年にミュラーを大絶賛している。 「このチームのボスは、もう私ではない。トーマス・ミュラーさ」 同年に開催された南アフリカワールドカップで得点王に輝く活躍を見せた若武者は、シーズン開幕後も試合に出ずっぱりだった。だが、2010年9月のローマ戦でゴールを決めると、82分に交代。試合後、指揮官はミュラーが疲労の影響で自ら交代を申し出たことを明かし、前述の「ボス」発言をしたのだ。 そして、のちに語り継がれることになる名フレーズを発するのだった。「ミュラーはいつだってゴールを期待できる。常にチャンスに顔を出す」と前置きしたファン・ハールは、だから「Müller spielt immer」と明言。日本語に訳すと「ミュラーは常にプレーする」という言葉は、現代のバイエルンを象徴する名言の1つとなっている。
■同じパンツを420回着用!?
今回の「500勝」は数あるコレクションの1つに過ぎない。ブンデスリーガの「歴代最多優勝」、「最多勝利数」、「1シーズンのアシスト記録」など、ミュラーは並べだしたらキリがないほどの記録を打ち立ててきた。先日のボルシアMG戦の後には、500勝の記念ユニフォームを贈られたが、数字はそこまで気にしていないのかもしれない。 というのも、本人は記念のゴールや節目の試合について「長いことプレーしていると、自然と“記念”が増えるのさ。もちろん、嬉しいものだよ」と発言。これは昨年ブンデスリーガで300回目のゴール関与(141ゴール・159アシスト)を達成した際の言葉だが。その際には冗談も忘れていなかった。「次に他の記録に到達したら、その時は僕が同じ下着を420回も着用しているというデータも収集してね!」 常に試合に出続けるトーマス・ミュラー。同じパンツを履き続けながら、バイエルンで前人未到の「500勝」を達成した偉大なプレーヤーの、次の記録に注目したい。 (記事/Footmedia)
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