女子の長野東「全員が優勝に値する走り」 元選手のマネジャーの存在も力に 全国高校駅伝
全国高校駅伝は22日、京都市のたけびしスタジアム京都発着で行われ、第36回の女子(5区間、21・0975キロ)は長野東が1時間7分27秒で2年ぶり2度目の優勝を果たした。 極寒の都大路で、長野東の田畑が会心の笑みを浮かべながら、ゴールテープを切った。公立校が一度もトップを譲ることなく、2年ぶりの頂点。横打監督は「全員が優勝に値する走り」と喜びをかみしめた。 1区の真柴が区間賞の力走でチームに勢いをつけた。「全員が切磋琢磨(せっさたくま)し、負けない気持ちで練習してきた」。残り200メートルで一気に仕掛けて抜け出した。 2年前の優勝を見て入部した2区の1年生、川上も「勢いを落としたくない」と区間2位の健闘。最終5区の田畑は迫ってくる後続にも動じず、「自分がしっかりゴールまで届けようと思った」と胸を張った。 マネジャーの3年生、武田の存在も大きかった。6月に先天性の股関節の形成不全が判明し、選手から転向した。選手時代の練習からチームメートも刺激も受けてきただけに、全員が「(武田に)メダルをかける」と誓っていた。 武田は「自分ができないことをやってくれた」と笑みを浮かべながら、「次の1年間が勝負。強いチームこそ謙虚さ、感謝の心を持ち続けてほしい」。黄金期へ向かうチームにエールを送った。(嶋田知加子)