メキシコCPI、11月は前年比+4.55%に鈍化 中銀は利下げ継続か
[9日 ロイター] - メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)が9日発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.55%上昇した。伸びは10月の4.76%から鈍化し、ロイター調査の予想(4.59%)を下回った。発表を受け、メキシコ中央銀行は利下げを続けるとの見方が広がった。 パンテオン・マクロエコノミクスのチーフ中南米エコノミスト、アンドレス・アバディア氏は11月のCPIについて「比較的安定しているメキシコペソと相まって、メキシコ中銀は利下げを続けることができると示唆している」と述べた。 変動の激しい食品とエネルギーを除くコア指数は前年同月比3.58%上昇し、伸びは前月の3.80%から減速した。 前月比では11月のCPIは0.44%上昇、コア指数は0.05%上がり、伸びはいずれもロイター調査の予想(CPI0.48%上昇、コア指数0.11%上昇)を下回った。 グルポ・フィナンシェロBASEのエコノミスト、ガブリエラ・シラー氏は、インフレが予想通りの動きを続ける中、今年末時点のインフレ率を4.4%と予想。「メキシコ中銀は12月19日に政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げると予想される。2025年は、インフレは減速して年末時点の上昇率は4.1%と予想され、中銀は政策金利を8.5%まで引き下げるだろう」と述べた。 中銀はこれまで3会合連続で政策金利を25bp引き下げて10.25%としており、物価見通しが改善する中で今後も利下げが可能との見方を示している。