「インフレ時代の資産運用」預金金利が上昇しているけれど…それでも、定期預金よりNISAが正解な訳
インフレが続くと、預金の資産価値は「目減り」していく…
物価が下落するデフレ経済の資産運用は銀行預金でよかった。いまは物価が上昇し、金利も上がり始めた。預金金利も少しは上がっているが、インフレが続くと金利の上昇以上に物価が上がり、預金の資産価値は目減りしていく。将来に備えて、どんな資産運用をすればいいのだろうか。 【お得過ぎる…!?】比較分析…!NISAの「クレカ積立」はどこがお得か… 教育費や住宅購入、老後資金など、人生には何かとお金がかかる。将来に備えて貯金する人が少なくない。統計でみると、日本の家計資産は50%以上が現預金。欧米と比べ、日本人は投資に慎重で消極的とみられている。一方、貯金だけでなく、中長期的に上手に運用すれば、資産が増えていくこともある。 そこで、政府は「資産所得倍増プラン」を掲げ、貯蓄から投資へと促している。投資行動を促すため、運用資産への課税では思い切った優遇措置を打ち出し始めている。’14年に 始まったNISAや、’24年から開始される新NISAという制度だ 。株式や投資信託などの金融商品に投資すると、受け取る配当金や、売却で得た利益に約20%の税金がかかるが、この税金を一定限度で非課税にする制度となる。 「これから10年くらい使わないお金があるのなら運用してもいいけれど、いきなり株式投資はハードルが高い。個別株はいつ買ったのかで上下変動が大きく、投資先の企業と運命を共にして、リスクが大きくなります」 こう話すのはファイナンシャル・プランナーの有田美津子さん。 人生に必要なお金に関する相談、アドバイスをしている。そこで長期に少しずつ、魅力ある金融商品で積み立てていくように運用し、その際に非課税制度を使うといいという。株式投資なら、「株式投資信託」と呼ばれる金融商品を挙げる。 ◆変動リスクを緩和できる!? そもそも、「投資信託」とは 投資信託は投資家から集めたお金を一つにまとめ、プロが株や債券などに投資して運用する。個人でも少額で投資ができる。投資信託協会によると、1万円程度から手軽に始めることができ、決まった金額を毎月などの一定の間隔でこつこつ買う「積立投信」もあり、まとまった資金がない人も中長期的な投資ができる。自分で個別株を選んで買うのと違い、株式投信はいくつかの銘柄に資金を分散して投資するため、個別株の変動リスクを緩和できる。