記者会が選ぶ“2023年の顔”はもちろん……? 『JMSモータースポーツナイト』で各種表彰を実施。女性ドライバー選手会、若手注目株らも壇上でアピール
日本モータースポーツ記者会(JMS)が開催する年始恒例のイベント『JMSモータースポーツナイト』が2024年も開催。JMS会員や多くのレース関係者が集い、年始の挨拶を交わしつつ、各種表彰なども行なわれた。 【ギャラリー】美麗! 日本のレースカメラマンたちが撮影した珠玉の写真たち イベントは高橋二朗JMS会長の挨拶の後、トムスの会長兼ファウンダーである舘信秀による乾杯の音頭で開会。昨年末には「スポーツ功労者」として表彰された舘会長は、60周年が迫る自身のレース活動と50周年を迎えるトムスの活動を振り返りながら、「私は負けたレースのことの方がよく覚えているし、(テスト中の事故で)息子も亡くしましたが……やはりレースって楽しいですね」と語り、今後も業界発展のために尽力していくと決意を新たにした。 その後は、注目の若手ドライバーや新団体を立ち上げた女性ドライバーたちが登壇。2023年はFIA F4でタイトルを争い、2024年はトヨタ育成ドライバーとしてスーパーフォーミュラ・ライツとスーパーGT・GT300にステップアップする小林利徠斗と中村仁、そして学生フォーミュラでの経験を経てスーパーFJの地方選手権で王座を獲得し、2024年はFIA F4へのステップアップを目指す白崎稜が登壇し、それぞれ来たるシーズンへの抱負を述べた。 また、先般発足した『全日本女性自動車競技選手会』からは、運営役員の猪爪杏奈、翁長実希、平川真子が登壇。KYOJO CUPら様々なカテゴリーで活躍する彼女たちだが、やはりレース界はまだまだ男性社会の色が濃いことから、契約に関するノウハウから着替えの場所まで、様々な観点から知見を増やし、環境を整備していく必要があると痛感しているという。今後は相互の情報共有の機会を増やし、トレーナーや顧問弁護士といった専門家の協力も仰ぎながら、女性ドライバーがより活躍できるように取り組んでいくとした。 そして最後はJMS会員の投票によって決まるJMSアワードの発表が行なわれた。2023年の特別賞は、同年限りでスーパーGTを引退した立川祐路と、同年限りでGT500クラスでのタイヤ供給活動を休止したミシュランが受賞。どちらも長年スーパーGTを盛り上げてきた存在だけに、会場は温かい拍手に包まれた。 そしてJMSアワードに選ばれたのは、宮田莉朋。宮田は2023年にスーパーGT・GT500とスーパーフォーミュラで2冠を達成し、2024年はFIA F2などの海外カテゴリーに挑戦する。高橋会長曰く、宮田はJMS会員から圧倒的な支持を集めたとのことで、まさに文句なしの受賞といっても過言ではないだろう。宮田は既に海外での活動をスタートさせているため欠席となったが、ビデオレターで受賞の喜びを語り、日本を離れて戦う2024年シーズンも変わらぬ応援を呼びかけた。
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