透明ディスプレーを備えた翻訳装置の機能を試す関係者＝酒田市・酒田夢の倶楽

　酒田観光物産協会（酒田市、西村修会長）は、山居倉庫内の市観光物産館「酒田夢の倶楽（くら）」に透明ディスプレーを備えた翻訳装置を置き、実証試験に取り組んでいる。今月5日に同市の酒田港に初寄港する外航クルーズ船「ＭＳＣベリッシマ」（乗客定員4418人）の乗客らへの応対に使用し、効果を試す。 　装置はＴＯＰＰＡＮ（東京都）の製品で、約31インチの透明ディスプレーとタブレット型端末、マイクなどで構成し13カ国語に対応する。透明ディスプレーを使うことで翻訳結果と相手の表情を確認でき、より自然な応対が可能になるという。 　試験は2日から6日まで行う。初日の2日は、中国、フィリピン、米国出身の市民に協力してもらい、中国語とタガログ語、英語で、同協会スタッフと商品の特徴や価格などについて会話し機能を確かめた。同協会は「話し方や操作のこつをつかみ、有効性を試したい」としている。 　ＭＳＣベリッシマは、総トン数17万1598トン、全長315.83メートル、全幅43メートル。5日午前10時に入港し、9時間ほど滞在する予定。酒田に寄港する外航クルーズ船としては過去最大となる。