埼玉県蕨市「ここはヤクザアパートではありません」...所有者逮捕でも現地調査で見えてきた「健全アパート」としての一面
「あんたやってんの? (警察から)連絡が来たよ。やってるんだったらやってるで、すぐ逃げな」 【写真】アメリカの極悪刑務所に10年間服役した元ヤクザの当時のヤバすぎる「威容」 警察が捜査中の人物の逃走を手伝ったとして、警視庁薬物銃器対策課は5月29日、埼玉県蕨市の不動産業者・稲垣美惠子容疑者(77歳)を犯人隠避の疑いで逮捕した。 4月中旬、約15.2キロ(末端価格約9億4500万円)の覚醒剤を密輸したとして男女6名が逮捕された。稲垣容疑者は2月、6名のうちリーダー格だった人間の運転手役の男に家宅捜索が入ることを知り、逃げるよう促した容疑がかけられている。 「2月に逮捕された男、そして捕まった6名のうち4名が、稲垣が大家をしている蕨市の物件に住んでいたのです。逮捕者のなかには住吉会系暴力団の幹部がいて、かねてから警察では、稲垣のアパートが麻薬犯罪の温床となっている可能性があるとして捜査を進めていました」(全国紙社会部デスク) 逮捕された稲垣容疑者は蕨市や川口市に約30棟のアパートを所有しているやり手オーナーで、暴力団関係者や半グレ、中国系マフィアなどを次から次へと「無審査」で入居させていた。 そのため、近隣住民から「ヤクザアパート」と恐れられていたのは前回記事『「あんた、すぐ逃げな!」77歳の人情おばちゃんがヤクザを逃がして逮捕…その「ヤバすぎる舞台裏」』の通りだ。 では、今回の事件とは無関係の“稲垣アパート”の評判はどうだったのだろうか。記者が現地を取材した。
「ここはヤクザアパートではない」
JR西川口駅から徒歩15分の場所にある築40年ほどの2階建ての木造アパート。全8室あるこの物件にはインターホンがなく、洗濯機は室外に置いてある。昭和という言葉がピッタリの古めかしい建物だ。 このアパートの1階に約2年住んでいるという女性はこう話す。 「ここに住んでから、住民間でのトラブルや嫌な思いをしたことは一切ありません。家賃は6万円くらいです。稲垣さんはすごく世話焼きで優しいおばあちゃん。会ったときは『元気か? 』などと話しかけてくれました」 女性は、「このアパートはヤクザ御用達ではない」と否定しながら続ける。 「西川口駅前のほうがよっぽど治安が悪いですよ。ここは住宅街で、夜は静かだし、騒ぐ住民なども一切いません。稲垣さんの事件については残念ですけど、彼女は家を借りづらい人にも審査なしで貸しているから、たまたま変な人がいたのだと思います。 無審査で家を貸してしまって、その中に犯罪をやっている人がいた。優しい性格ですから、つい世話を焼いて犯人に電話をかけてしまったのだと思います」
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