親の介護をすることになりました。自分の生活費から介護費用を出すことは難しいので親の預金を使いたいのですが、親の口座からお金を引き出せますか?
多くの銀行や信用金庫では、たとえ家族であっても、他人のキャッシュカードを使っての入出金を禁止しています。 しかし、親の医療費や介護費用が必要になった際、その支払いをどのようにするのかという問題が出てきます。 そのような時に役立つのが「代理人カード(家族カード)」です。今回は代理人カード、そのメリットとデメリット、注意点について見ていきます。
代理人カードとは、どのような場合に作成するの?
代理人カードとは、家族カードとも呼ばれ、金融機関が口座名義人の親族に対して発行するキャッシュカードです。金融機関は一般的に家族であっても本人以外が本人のキャッシュカードを使ってその口座への入出金を認めていません。 よって、どうしても口座名義人のお金が必要な場合の対応策として代理人カードを金融機関に発行してもらうものです。作成するケースには主に、 ・高齢の親の入院費を親のお金で支払う場合 ・単身赴任の配偶者の口座に入金される給与をその家族が生活費をおろす場合 ・親元を離れてひとり暮らしをしている子ども(学生)に生活費を仕送りする場合 などがあります。
発行条件・発行方法は
発行条件・発行方法は、各金融機関によって異なりますので、実際に作成する際にその金融機関に問い合わせます。 ただし、ネット銀行では扱っていない場合が多いようですので、作成する場合は実店舗がある金融機関に問い合わせるほうがよいかもしれません。代理人カードを発行するための一般的な条件は、 ・口座名義人本人と生計を一にする家族、配偶者 ・代理権のある成年後見人 となり、1枚だけ発行できるとしている銀行が多いようです。 発行の方法(申込方法)は、口座名義人本人が、その口座のある支店の窓口に出向いて手続きをします。 その際、代理人の同行が必要かどうかは金融機関によって対応が異なりますが、代理人だけでは手続きできないので注意が必要です。手続きには、通帳、届出印、本人とその代理人の本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード等)、キャッシュカード発行手数料等が必要となります。 上記のように、口座名義人本人と生計を一にすることが条件ですので、本人と代理人それぞれの本人確認書類で確認されます。