茶道文化のさらなる普及発展へ交流 表千家同門会の福島大会開幕 福島県会津若松市
表千家同門会の全国大会「福島大会」は30日、福島県会津若松市などで開幕した。全国から会員約800人が集い、茶道文化のさらなる普及発展へ交流を深めた。 県内開催は1983(昭和58)年以来、41年ぶり2度目となる。戦国武将蒲生氏郷が茶人千利休の子・少庵を会津にかくまった縁から、会津若松市を中心に開いた。 会津若松、喜多方、北塩原の3市村6会場に茶席を設けた。会津若松市の会津藩校日新館では、同門会県支部の会員らが全国の会員に抹茶や菓子を振る舞い、もてなした。表千家の15代猶有斎千宗左(ゆうゆうさい・せんそうさ)家元や佐藤修朗県支部長が出席し、参加者と交流を深めた。 市内の會津風雅堂で式典が行われた。猶有斎家元が「未曽有の災害や感染症を経験した中、こうしてお茶を楽しみ交流を持てることがいかに貴重か改めて感じた。感謝の念を持ち、これからもお茶と向き合っていく」とあいさつした。佐藤県支部長、内堀雅雄知事が歓迎の言葉を述べた。
市内の鶴ケ城茶室麟閣には、少庵が京都に戻ることを許された旨を伝える徳川家康と蒲生氏郷連名の「少庵召出状」が飾られた。 大会は31日まで。開催に併せ、県立博物館では「蒲生氏郷と会津の茶陶」を題材にしたテーマ展を催している。