英中銀、6月利下げでMPCがシグナルか-総選挙控え政治的圧力も
(ブルームバーグ): イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は、16年ぶりの高水準にある借り入れコスト引き下げの開始時期を巡り、より強いシグナルを発信し、英国の消費者を勇気づけることもあり得る。
英中銀はロンドン時間9日正午(日本時間同午後8時)に政策決定を発表し、ベイリー総裁が30分後に記者会見に臨む。政策金利が5.25%に据え置かれるとエコノミストと市場は予想している。最新のインフレ見通しと経済予測も同時に公表される。
ベイリー総裁はハト派寄りのトーンに転換後、6月と8月に開く金融政策委員会(MPC)会合で金融緩和の開始を想定しているかどうか、より明確なメッセージを投資家に送る可能性がある。利下げに動く時期について、MPCの意見は割れている。
総選挙を控えた政治的圧力も高まっている。ハント財務相は有権者を「良い気分にさせる要素」として、利下げに繰り返し言及した。
UBSグループのエコノミスト、アナ・ティタレバ氏は「MPCが6月を利下げ可能性のある会合と見なしているなら、それまでにどんな裏付けがさらに必要か9日の会合で恐らく説明しなければならないだろう」と指摘した。
原題:BOE Weighs Timing for When to Cut Interest Rates: Decision Guide(抜粋)
--取材協力:Andrew Atkinson、Alice Gledhill.
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Tom Rees