さかなクンが館山市内の小学3・4年生に特別授業(千葉県)
館山市の県南総文化ホールで17日、館山おさかな大使で、東京海洋大学客員教授の「さかなクン」による講演、「さかなクンと考えよう!たてやまの海の魅力とSDGs」が開かれた。市内の小学校3、4年生481人が、さかなクンの軽快な説明と豊富な知識で、館山の海の魅力と海洋環境問題を楽しく学んだ。 地域の子どもたちに館山の海の魅力を伝え、海洋環境問題についても理解を深める機会にしようと、市が企画。今回が初開催となった。市内の子どもたちが在学中に一度は参加できるよう、2年に1回開催していく予定となっている。 さかなクンは、環境が良く、魚種が豊富な館山の海を自作のイラストとともに紹介。即興で魚のイラストを描くコーナーもあり、ハイテンションで途切れることのないトークで子どもたちを引き込んだ。 講演の中では、「国内には約4000種いる魚のうち、実際に食べているのは30種類くらい。20年間で実際に見てきた館山の海では、1000種類ほどの魚がいる」などと、館山の海は豊かで食べられる魚も多いと説明し、「(食べないのは)もったいない!工夫して食べてみて」などと興味を引いていた。 さらに、海洋ごみや海水温上昇の問題などに触れ、人間が捨てた空き缶を“マイホーム”にするハゼを見たことや、プラスチックごみでけがをしたサメもいたことを紹介し、「館山の豊かな海を守ろう」と呼び掛けた。 里見泰志さん(館山小4)は、「いろいろな魚のことが知れて楽しかった。海のごみを減らすために、ごみ拾いなどの取り組みが大事だと思った」と感想。 さかなクンは「館山では、スーパーなどにも近海の魚がたくさん。いろいろなところに目を向けて、『これは食べられるかな』『こんな魚がいるのか』と興味を持って、海の素晴らしさを知ってもらえたら」と思いを話していた。 (安井咲子)