米議会下院で合意していた「つなぎ予算」案が、トランプ次期大統領の反対を受け白紙に

（ＣＮＮ）　米議会下院の共和、民主両党が合意していた来年３月１４日までの政府支出を賄う「つなぎ予算」案が、トランプ次期大統領の反対表明を受け白紙に戻った。現在の予算の期限が２０日に迫る中、ジョンソン下院議長は１９日、政府機関の閉鎖を回避すべく代替案探しに奔走した。 下院共和党のスカリス院内総務は１８日夜、両党が合意していたつなぎ予算案が白紙に戻ったことを認めた。ジョンソン氏は１９日、共和党幹部らと会合を重ねたが、明確な道筋は依然として見えていない。 つなぎ予算案には災害救援や農家への経済支援などの名目で巨額の歳出が盛り込まれていた。これに対し、トランプ氏とバンス次期副大統領は声明で、つなぎ予算案は民主党の意向をくみすぎているとの見方を示し、見直しを求めた。また、政府債務の法定上限の引き上げにも言及した。 トランプ氏らの反対表明に先駆けて、先の大統領選で同氏に多額の資金を提供した実業家イーロン・マスク氏は、Ｘ（旧ツイッター）でつなぎ予算案を支持する共和党議員への反発を示していた。 政府機関の閉鎖を回避するには、２０日夜までにつなぎ予算案が議会で可決され、バイデン大統領の署名を受けて成立する必要がある。