「1月6日が楽しみ」、大統領選結果転覆の準備進めるMAGA活動家 トランプ氏落選なら実行か
暴力を巡る懸念
政治的な暴力や脅迫の事例は、今年に入って既に複数起きている。トランプ氏が2度の暗殺未遂に遭った他、民主党全国委員会(DNC)の事務所に絡む銃撃事件も発生。選挙当局の元に不審な郵便物が届いたこともあった。 トランプ政権で大統領補佐官(安全保障担当)を務めたマイケル・フリン氏は先週、ある番組で、選挙が公正に行われればトランプ氏が全米50州で勝利すると思うと述べた。しかし勝者が何日も確定しない場合は、人々が集計場所に出向き、暴力沙汰を起こすかもしれないとの懸念を表明。前回大統領選での事態を踏まえ、票集計に対する強い不満が現在も人々の間に存在するからだと示唆した。 国土安全保障省が9月に作成したメモには、一部の過激主義者が既に暴力的な活動を準備しているとの記述もある。過激主義者らはそうした活動を内戦が迫っているとの言説に結びつけ、その結果、政府や思想上敵対する人々に対する暴力の危険性が高まっているという。このメモは監視団体「プロパティー・オブ・ザ・ピープル」が入手し、CNNと共有した。 テレグラム上では、選挙結果の否定にまつわる暴力的な言説が10月中で4倍以上に増加した。そのようなコンテンツを追跡する非営利団体GPAHEが明らかにしている。 ただ20年とは異なり、多くの過激主義団体は自分たちの議論の場を一般のオンラインフォーラムからプライベートチャットへと移した可能性がある。そうすることで大統領選後数日間の計画に関わるとみられるネット上の会話は、他のユーザーの目に入らなくなる。極右の活動を研究する非営利組織IREHRを統括するデビン・バーガート氏はそう分析した。