政治資金問題で維新推薦撤回、どうなる2月の京都市長選
それでも村山氏は出馬へ
他の顔ぶれを見ると、松井氏は内閣官房副長官など要職を歴任。幅広い支持を得られるとして早くから自民内で名前があがり、伊吹文明元衆院議長ら京都の政財界が後押し、事実上門川市政の後継者。 自民分裂の形を招いた二之湯真士氏は国家公安委員長も務めた二之湯智元参議院議員(京都選挙区)の次男で、府議5期目だった。「従来の『共産対非共産』の枠組みを超えたい」とし、一部の自民府議と市議が支援。元民主の松井氏を選定した府連への批判票を期待する。こうした選挙構図変転を縫って浮上を図るのが福山氏。前回(共産、れいわ新選組推薦)に続く市長選立候補予定で、18年の京都府知事選にも挑戦した。保守層も含めた支持を得ようと政党推薦を受けない「市民派」をアピールする。 選挙活動が難しかった年始。各立候補表明者は1月10~14日、決起集会を開き短期決戦に走り出した。トップは福山事務所で、10日は市内の会場に2500人(主催者発表)を集めた。福山氏は繰り返してきた「一人街宣」同様、のぼりを立てた自転車に乗って登場。15グループ・個人による「勝利への90秒アピール」で盛り上げた。 このまま立候補するのか、撤退するのか悩みぬいたという村山氏。決起集会は14日、予定通りに開催。会場はほぼ満席だった。村山氏は涙ながらにおわびと再起への強い意欲を示し、「共産対非共産の構図以外の選択肢がなんとしても必要」と訴え、応援の拍手が続いた。
土岐直彦・ジャーナリスト