面白いと評判の野球解説者に聞いた。プロ野球12球団キャンプどこを見る?
――セでの注目チームは? 「横浜DeNAです。昨年は5月からスタメンに名をつらねたソトが、今年は開幕からいますし、今永、浜口の左の2枚が復活すれば大きい。彼らの調整もチェックポイント。新人王の東が出遅れるようですが、毎年、即戦力のドラフトでは定評のある横浜DeNAが評価した1位の上茶谷が使えれば、かなりの戦力プラスとなります。一転、Aクラスに食い込んでくる材料があるとすれば横浜DeNAでしょう」 ――最下位の阪神も大補強しましたよ。 「西、ガルシアと計算のできる2枚が加わり、元々、ブルペンはいいですよね。ただ野手のレギュラーが見えてきません。ポジションが確定しているのは梅野だけじゃないですか。昨年は打てなくて勝てなかったわけですから、そこが固まっていないようでは、原口が病と闘うことになって右の代打の切り札もいません」 ――パでは? 「楽天が面白い。昨年は序盤に松井裕の抑え失敗で何試合も落としました。そこが整備されれば、戦力的に悪くはない。浅村が入り、新人王の田中に内田、西巻らの若手が出てきているし、彼らに上積みがあれば選手層が厚くなってきます。ローテーの岸、則本の2枚看板は、勝ち星を計算できますし、藤平ら成長が期待できる若手もいます。楽天もアマダー、ペゲーロが退団して外国人をガラっと入れ替えたので、その出来次第で浮上の可能性ありでしょう」 ――センターで辰己を使う構想らしい。 「使うのは勝手ですが、プロの力があるのかという話(笑)。新人は未知数。オコエの最初への期待もそうだったじゃないですか?」 ――日ハム清宮の2年目は気になるんだけど。 「気になります? まずポジションがないでしょう。新外国人の王柏融が入ったことで外野は埋まり、大田がレアードの空いた三塁へのコンバートをしているくらいです。栗山監督が、清宮を戦力として、どうマネジメントしていくか、がポイントでしょうね」 ――古巣のロッテは? 「外国人7人をどう起用するのか。レアードの外野コンバートプランも出ているようですが、特に三塁は、鈴木、安田、レアードと重なります。ボルシンガーに加え、不安のある投手陣を補強した新外国人は使いたいでしょうし、クリーンナップ候補として獲得した新外国人のバルガスは外せないでしょう。ロッテも首脳陣のマネジメントがポイントのひとつかもしれません。いずれにしろ未知数の外国人の出来に左右されますよね」 まだキャンプイン前なのに話が尽きない。期待と希望を思い切り膨らませて“準備”という名の戦いが南の地で始まることになる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)