映画やドラマ、倍速で観たらダメですか? ティモンディ・前田裕太と福留光帆が激論
倍速でも作り手の意図は受け取れている
ここからはリスナーからのメッセージを紹介することに。 リスナー:僕は倍速賛成派です。というか、あまりに視聴したいコンテンツがこの世に多すぎて倍速で処理をせざるを得ないのが現実です。速さと内容の理解を両立したいのでジャンルごとに自分に合う速さを見つけて視聴しています。漫才はもとからテンポが速いので等倍ですが、コントは長尺が多いので2倍速で見ます。実際に倍速でコントや漫才で大笑いしたりドラマで泣いたりするので、こちらの脳が倍速で処理できたら作り手の意図もちゃんと届いていると思います。 前田:本人にとっては楽しんでいるって言いながら、(倍速で楽しむコンテンツは)ちょっと優先順位が低いんだろうね。その感性を否定することではないけど、コント師は悲しいだろうなって。 福留:コントを倍速で見るって想像がつかないですね。 前田:雰囲気で笑わせるタイプのネタはちょっと届きにくいかもしれないけど、本人があんまりお笑い好きじゃないんだろうね。 福留:ちょっとオコですか? 前田:オコじゃないよ(笑)。でも、僕自身めちゃくちゃ大切にしているわけではないものを誰かが大切にしているから、その人の感性を否定するわけではないですけど、お笑いをお仕事にしている以上、ちょっとさびしさはありますね。 福留:それ(倍速)で「誰々のネタは」って語られてしまうと……。 前田:「あなた正しい食べ方をしてないですよ」って。出された料理をマヨネーズとかケチャップをバッとかけて食べて「おいしくない」って言われるのはちょっとお店の人にはかわいそうな気がするね。 福留:めっちゃわかりやすい(笑)。そっか。 リスナー:仕事が忙しくなったときに時間が惜しくなって残業終わりに観ているYouTubeなどの動画を試しに1.5倍速にしてみるとテンポが速くなって理解が追いつかなくて何も頭に入らなくてやめました。倍速は脳が疲れていない人がやるハイスペック視聴方法だと思いました。 前田:(倍速視聴する人は)自分がハイスペックだと思っているかもしれないけど、(内容が)わかってない人も多いからね。 福留:確かに。SNSの単語で言うと「既読」みたいな、そういう感覚なんですかね。 前田:チェックリストにチェックを付けて「これ見た?」「見た」って言えるようにしているだけというか。 福留:もし自分の好きなもので、それで見た気になっちゃったら悲しい気持ちはありますよね。 前田:それであんまりだったって言われると「それはさあ……」って。 福留:時間の短縮としてはいろんなコンテンツを見られていいと思うんですけど、それで全部をわかったってなっちゃうと少し寂しい気はしますよね。 前田:福留さんも出演する動画とかテレビとか倍速で視聴されて「生意気言いやがって」みたいに言われてたら「あなたね……」ってなるでしょ。 福留:そういうことを言ってくる人たちはXに貼ってある場面のスクショ4枚だけで全てを見た気になっているのと一緒で、バラエティを全部見た気になっていますからね(笑)。 番組では、「倍速クイズ」と題して、前田と福留が事前に収録した好きなものに関してのコメントの音声を倍速で流し、それぞれが何について語っているかを答える場面もあった。