「それ触れたらNG？」大盛況の東京ドーム公演のウラで…NewJeansに影を落とす〝あの問題〟
韓国の女性5人組グループ『NewJeans』（ニュージーンズ）が6月26、27日の2日間にわたり、東京ドームで初の日本単独公演となるファンミーティングを開催し、2日間で計9万1200人を動員した。 【画像】すごい…NewJeansの太ももが眩しいミニスカスクールガール姿 デビューから1年11カ月での東京ドーム公演は海外アーティスト史上最速。4月に足の甲を微細骨折し、活動を中断していたHYEINもドーム公演で復帰を果たした。 初日は、『NewJeans』が昨年初出場したNHK・紅白歌合戦でコラボステージを披露した音楽ユニット『YOASOBI』、2日目は英・ロンドンを拠点に活躍する日本人女性シンガー・ソングライターのリナ・サワヤマ（33）がゲスト出演した。 「ステージのセットやゲストも含め、金のかけ方がケタ違いで、グループの人気と勢いを象徴していました。さらに、ほかのK-POPグループは圧倒的に若い女性ファンが多いのですが、『NewJeans』は曲のテンポやテイストが中高年の男性にもウケています。その男性ファンたちは〝NewJeansおじさん〟と呼ばれ、公演初日は客席から野太い歓声が飛んでいました。それを意識してか、メンバー5人のソロ歌唱コーナーでHANNIが松田聖子（62）の『青い珊瑚礁』をカバーしました。その時が一番客席が盛り上がったように思います」（音楽業界会社関係者） 『NewJeans』が所属するのは、今や世界的人気グループに成長した男性7人組『BTS』らを抱える、韓国の大手総合エンターテインメント企業『HYBE』の子会社で、『NewJeans』のデビューにあたり設立された『ADOR』。同社のCEOで、同グループの〝生みの親〟として知られているのが、これまで『少女時代』、『EXO』、『NCT』ら人気グループを手掛けてきたミン・ヒジン氏（44）だ。だが4月22日に突如、HYBEとミン氏の〝内紛〟が勃発してしまった。 「HYBE側は、『ミン代表らADOR経営陣が経営権を奪おうとした』として、同社の内部監査を実施。ミン氏を業務上背任の疑いで刑事告発してしまったのです。対するミン氏は同25日の会見で、『私がHYBEを裏切ったのではなく、HYBEが私を裏切った。利用するだけして、踏みにじろうとしている』などと涙ながらに主張したのです。韓国の各メディアがその後の経緯を詳細に報じました」（韓国の芸能界に詳しいジャーナリスト） 裁判所での審問が数回行われ、『NewJeans』のメンバーたち名義での嘆願書も提出されるなどした結果、5月30日にソウル中央地裁は「HYBEに対する背信的行為になるかもしれないが、ADORに対する背任行為とするのはむずかしい」として、ミン氏の解任を認めないとする判決を下している。 「HYBEとしては、ミン氏を外して『NewJeans』の利権を独占しようと画策したようですが、結局、失敗。おまけに、HYBEがミン氏を無理やり解任する場合、賠償金として200億ウォン（約23億円）を支払う必要があるという条件付きの判決でした。 ここまで『NewJeans』を成長させたミン氏が残した功績を認めたうえで、安易に解任できない判決が出たことで、5月31日のADORの臨時株主総会でミン氏が解任されることはありませんでした。しかしミン氏の側近2人が解任されて取締役会をHYBEが掌握することとなり、対立の長期化を懸念する声もあがっています。 一方、5人組ガールズグループ『ILLIT』（アイリット）が所属する同じHYBEの子会社『BELIFT LAB』が、騒動の際にミン氏が『ILLITはNewJeansをコピーしている』という趣旨の発言をしたことに激怒。5月22日にミン氏を業務妨害と名誉棄損で告訴したことを明らかにしました。さらに6月には民事でも訴訟を起こしたうえで27分におよぶ反論動画も公開しています。今後はこちらも騒動に発展しそうです」（同前） 東京ドーム公演直前には、ネット上で『NewJeans』に対する〝切りつけ予告〟があったものの、何事もなく予定通りに開催された。ミン氏はメンバーたちとともに来日し、都内で行われた『NewJeans』関連イベントの会場にサプライズで登場。また、自身のインスタグラムに『NewJeans』のMVに出演したことが縁でドーム公演に駆けつけた香港のスター俳優、トニー・レオン（62）らとの2ショット写真をアップするなど、HYBEとの内紛にひとまず勝利したこともあってか、日本を満喫している様子だった。 豪華なゲストや演出で多くの観客を魅了し、大成功をおさめたドーム公演。だが、その眩いばかりのステージの舞台裏では、事務所サイドの〝ピリピリムード〟が報道陣の間で話題となっていた。 「今回の東京ドーム公演に関して、ミン氏について記事で触れる場合、レコード会社からは『事前に確認が必要』とのお達しがありました。何といってもミン氏あっての『NewJeans』だし、HYBEに関する一連の騒動は日本でもかなり話題になっていたので、記事の中で2～3行触れるのはごく自然なこと。しかし実質的に触れるのは半ばNGだったんです」（音楽担当記者） ミン氏とHYBEの内紛やILLITに対する発言をめぐる騒動は、日本では〝なかったこと〟にしたいということなのだろうか。一連のできごとが『NewJeans』に暗い影を落としていることは、やはり否めないようだ。当のメンバーたちは平穏に初の東京ドーム公演を迎えたかったと思うのだが……。
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