かぶりたくなる自転車用ヘルメット開発へ…警視庁や学生ら、着用率低迷を「おしゃれ」で打開目指す
国民生活センターによると、インターネット上で「自転車用」として販売されているヘルメットの中には、強度や衝撃吸収性能が不十分なものもあるという。センターでは、バイクに準じた安全基準に適合することを保証する「SGマーク」などが付いた安全性の高いヘルメットを推奨している。
プロジェクトを担当する警視庁幹部は、「幅広く親しまれる商品の開発力とセンスのいい学生の力を借りて、ダサいと思われがちな自転車用ヘルメットのイメージアップを図りたい。生活必需品として定着させられれば」と話している。
「チャリヘル」推進へ警察あの手この手
自転車のヘルメット着用を浸透させようと、各地の警察も知恵を絞っている。
茨城県警石岡署は、中高生を対象にしたショート動画コンテストを開催。「チャリヘル」というキーワードを使って、ヘルメットの着用を促す動画を募集し、優秀作品を「ユーチューブ」で紹介している。
秋田県警能代署は、自発的な着用につなげようと、今夏、地元の高校生から自転車用ヘルメットのデザイン案を募集。秋田杉などをモチーフにしたデザインの作者に優秀賞を贈った。
自治体も対策を進める。ヘルメット大手「オージーケーカブト」(大阪)が今年2~4月に行った調査では、全国1630市区町村のうち、351市区町村が自転車用ヘルメットの購入に補助制度を設けていた。