相次ぐクマ被害どうする!? “保護”か“駆除”かで揺れる対応 一時絶滅の危機も過去最多に増加【島根発】
DNAで場所を把握しクマ出没を予測
こうした中、広島県ではこれまでにない新しい手法で、クマの出没を予想しようという動きもある。広島大学大学院の西堀教授が着目したのは、空気中に漂うクマのDNAの採取だ。 広島大学大学院・西堀正英教授: 「環境DNA」という空気中に含まれる、または空気中に舞っている動物・植物由来のDNAを集めて、その中にツキノワグマのDNAがあれば、その辺りにクマが生息している、または存在していることが予測できるのでは 広島県内の動物園で、空気中のクマのDNAを採取すると、ツキノワグマが飼育されている建物の前、そして75メートル、150メートル、300メートルと離れるにつれて、空気中のDNAの量が減っていくことがわかったという。 これにより、クマのいる場所を把握でき、出没情報を知らせるマップなどへの応用も期待されている。実用化できれば国内で初となるが、まだ時間がかかるという。 ここまで決定的な有効打となるクマの対策は出ていないが、こうした新しい技術と地道な対策で、クマと人間の住み分けを進めていくことが、何よりも重要だと言える。 指定管理鳥獣への指定で、国が今後示す支援内容が地域の実情に即したものになるのか、注目しなければならない。 (TSKさんいん中央テレビ)
TSKさんいん中央テレビ