内閣府副大臣・鳩山二郎氏に選挙資金“裏金化”疑惑 お粗末すぎる言い訳と謝罪「議員会館のロッカーに封筒ごと残っていて…」
鳩山二郎・内閣府副大臣(福岡6区)といえば、政界随一の名門・鳩山家の4世議員、父は総務相、法務相などを歴任した邦夫氏、伯父・友紀夫氏は元首相というサラブレッド中のサラブレッドだ。ブリヂストン創業者の一族で資産家としても知られる。その鳩山氏に選挙資金の“裏金化疑惑”が浮上した。 【写真】グレイヘアーの鳩山由紀夫氏
ブリヂストン創業の地・久留米市を抱える福岡6区が選挙区の鳩山氏は、父の代から選挙戦に大量の人員を投入する物量作戦を展開することで知られる。公選法では選挙の運動員は原則無報酬だが、例外的にウグイス嬢(車上運動員)や選挙事務員には規定の報酬を支払うことができる。が、選挙事務員は事務作業のみで選挙運動はできない。 2021年総選挙の鳩山氏の選挙運動費用収支報告書を見ると、20人のスタッフに報酬が支払われ、そのなかに「事務員報酬」として地元の小郡市議・大場美紀氏(無所属)に2021年11月2日、12万円を支払った記載があった。 ところが、本誌・週刊ポスト記者が大場氏に確認するとこう驚いたのだ。 「エッ、私が12万円もらったと書いてあるんですか。あのお金は間違いなく返しましたよ」 よくよく話を聞くと、「選挙が終わってバタバタと忙しいなかで、12万円を現金で手渡され、その場で書いてと言われて預かり証かと思ったら、領収証でした。でも、他の方がボランティアでやられているなかで、私だけ謝礼をもらうことはできませんから、翌日か翌々日に返したんです」という。 すぐ返金されたのであれば、最初から選挙運動費用収支報告書に記載しないか、あるいは修正しなければならない。だが、鳩山氏の報告書によると12万円は大場氏に支払われたままだ。
「返金されたのを忘れたまま、3年近くロッカーに入っていた」
カネが返金されたのに、「支払った」と処理していたのだから、12万円は鳩山氏本人の“裏金”になった可能性がある。政治資金問題を追及している上脇博之・神戸学院大学教授が指摘する。 「選挙運動費用収支報告書は公選法で提出が義務づけられている。すでに時効(3年)ですが、これは『虚偽の記入をしたとき』に該当します。『3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する』と罰則規定もある。 金額が小さいと思う人もいるかも知れませんが、公選法は民主主義を維持する選挙の公正さを求めた法律で、判例を見れば、時給1000円で運動員を雇っただけでも立件されており、お金を払う約束をしただけでも摘発されています。公選法に照らせばこの12万円はかなり重い法律違反です。 さらに、政治のお金は裏金を生む体質があるから事実を正しく記載しなければならない。今回の12万円は明らかに裏金になっている」 鳩山事務所にぶつけると、返金の事実を認めた。選挙の出納責任者の秘書はこう説明する。 「確かに大場さんから12万円の返金を受けました。受け取った担当スタッフはそのうちに私に返そうと考えてのんびりしていて、数か月後に私は、そのスタッフから『大場さんから返してもらいましたよ』と封筒ごと渡された。 (選挙運動費用収支報告書の)訂正処理をしないといけないと考えていましたが、いつの間にかそのまま失念していました。この問い合わせを受けて思い出して調べたら、国会議員会館の私のロッカーに12万円が封筒ごと残っていました。私の責任です。申し訳ありません」 12万円を預かったスタッフは忘れていて数か月後に秘書に戻し、担当秘書も忘れたまま3年近くロッカーに入れていたというのだ。にわかには信じがたい説明だが、公選法では、選挙運動費用収支報告書の訂正が可能なのは3年間のため、今からでは訂正できないという。 所属議員がこのような選挙資金の扱いをしていては、自民党が政治改革を叫んだところで説得力は乏しい。 ※週刊ポスト2024年12月27日号
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