【宏太’Sチェック】J1札幌は前と後ろの選手の意識統一徹底を…「点取られたくない」イメージ強すぎた京都戦
◇J1第18節 京都2-0札幌(15日、サンガスタジアムby KYOCERA) 京都戦は「点を取られたくない」というイメージが強過ぎた印象だ。セットプレーの時、ゴール前に全員が1列になってセカンドボールを拾われることが多かったのがその一例。対して京都はこの場面では誰が出ていくとか、リスクマネジメントができていた。チームとしてすべき役割に関して、意識がバラバラになっているという感が否めなかった。 失点シーンはきれいに崩された先制点は仕方ないが、2点目はミスをした馬場とGK菅野の距離が近かった。前に蹴るのではなく、つなぐのなら馬場がもっと横に広がってボールを受ける準備をすべきだったし、あの近距離にいてはサイドの選手も上がれないし、1トップの武蔵も孤立してしまう。 今の札幌はちょっと中途半端になっているなと。前の選手はミシャのサッカーをやりたいが、後ろはリスクを負わないように蹴るから、前と後ろが離れ、その間を狙われている。いいカウンターになりそうな場面も、1回落ち着かせてしまい、結局後ろに戻ってくる。素晴らしい組み立てをするなら、それを完結させることをまず考えないと。今は勝ち点3を取らなきゃいけない状況。きれいにうまく崩そうという分かりやすい攻撃になっているから、相手も守りやすく、いい場面でもブロックされてしまう。 とにかくやることを徹底してほしい。相手が嫌がる場所に釘を打ったら、そこにどんどん打ち続けてぶち壊すイメージを持たないと。「ここなら打てるかな」と調査だけして戻ってくるサッカーではダメ。ミシャの指示に頭でっかちになり過ぎず、個々のスキルを出していい。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)
報知新聞社