【JAL×TSK】「出西窯」受け継がれる「用の美」熟練職人だからできる「二人展」開催(島根・出雲市)
山陰中央テレビ
平川翔也アナウンサー: TSKとJALのコラボ企画。 嶋村采音アナウンサー: スタジオには、客室乗務員で、JALふるさと応援隊の中根可奈子さんです。 JALふるさと応援隊中根可奈子さん: よろしくお願いします。 嶋村采音アナウンサー: 今回は、出雲市の「出西窯」を取材されたんですよね。 JALふるさと応援隊中根可奈子さん: 認められた職人のみに出展が許される作品展が、20日から始まりました。 作品に込めた2人のベテラン職人の思いを取材しました。 訪ねたのは出雲市斐川町にある「出西窯」です。 JALふるさと応援隊・中根可奈子さん: こんにちは。たくさんの作品がありますね. 出西窯・島根大さん: いらっしゃいませ。あすから展示会がありまして作品を並べているところです。 JALふるさと応援隊・中根可奈子さん: どの様な展示会ですか? 出西窯・中鉢耕助さん: 出西窯では、陶工が主になって販売することはないですが、同人展という企画展だけは、陶工(作家)を押し出しています。 迎えたのは出西窯の陶工、島根大さんと中鉢耕助さん。いずれもこの道約20年のベテラン。出西窯の13人のなかでも、熟練の職人です。そのふたりの作品を紹介する「同人二人展」が、20日から始まりました。出西窯では「協同無名」の理念を掲げ、陶工や窯元は表に出ませんが、一定レベルの技術に達した陶工に限り、表に立って作品展を開くことができます。 出西窯・中鉢耕助さん: (出西窯では)前回の同人展から15年経過していて、キャリアも20年を超え、良い機会を貰ったと思っている。 出西窯は昭和22年、1947年に開かれ、陶芸家・河井寛次郎をはじめとする民藝運動の指導者から教えを受けながら、飾らない美しさと機能性を兼ね備えた、日常づかいの器を作り続けてきました。そのシンボルになっているのが「出西ブルー」。深い海のような、独特の色彩が多くの人を魅了しています。 JALふるさと応援隊・中根可奈子さん: 出西ブルーは深みがあって落ち着きがある色合いで、お食事もより映えそうですね。 凄く素敵です。 出西窯・島根大さん: ありがとうございます。中根さんも作ってみますか? JALふるさと応援隊・中根可奈子さん: 是非、お願いします。 熟練の職人の手ほどきで、土に向き合いました。 JALふるさと応援隊・中根可奈子さん: 均等に力を入れるのが難しいですが、島根さんの様になるにはどれくらいの時間が必要でしょうか? 出西窯・島根大さん: そうですね。ここでは3年間が研修で1、2年目には同じ形の物が作れるようになります。 JALふるさと応援隊・中根可奈子さん: 島根さんも失敗されることはありますか? 出西窯・島根大さん: 何回も失敗するんですけど、それを重ねると分かることがあるので、うまくなろうと思えば失敗を繰り返し、次に活かした方が良い。 中根さん、陶芸のおもしろさ、奥深さを感じることができたようです。 今回の作品展、選りすぐりの約40点に新作を加え、あわせて500点以上が並びます。 出西窯・島根大さん: これが、今回の代表作『土鍋』です。秋にかけて煮物やおでんとか。直火に掛けるので、器とは成分が違うので、原料から開発して作りました。 出西窯・中鉢耕助さん: 一押しはこのプレートで、自分自身も子育てをしているなかで、皿に仕切りがある物ってないのかって聞かれるんですが、これまで出西窯になかった物をこの機会に作ってみました。 JALふるさと応援隊・中根可奈子さん: 中鉢さんだからこそできた、家族で食卓を囲むことができるプレートですね。 まさに、出西窯で受け継がれる「健康なあたたかい暮らしの器」です。 JALふるさと応援隊・中根可奈子さん: この展覧会で何を伝えたいとお考えですか。 出西窯・島根大さん: 普段作っている物以外に、新しい物にも挑戦したので、それらを家庭の食卓に取り入れ、家庭が華やぐようになれば良い。 出西窯・中鉢耕助さん: 今回作った物は、私の中から出てきた物よりも多くの人との出会いの中で『必要』や『欲しい』という言葉を受けて作った物です。その中で、よりもっと多くの人達の言葉や想いに触れたい気持ちが強くなったので、その様なきっかけになれば良い。 土と向き合い、生活の中に溶け込む、形ある物を生み出す。 ふたりの作品には、そんな先人からの思いが、しっかりと込められていました。 嶋村采音アナウンサー: とても素敵な作品でしたね。 JALふるさと応援隊・中根可奈子さん そうですね。ひとつひとつの作品に込められた陶工の思いが印象的でした。 平川翔也アナウンサー: 手にする側も、より愛着がわきますね。 JALふるさと応援隊・中根可奈子さん はい。出西窯の目指す「用の美」、実用性の中にある美しさをご覧いただければと思います。この展覧会は9月23日まで開かれています。
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