県内で初めて 日本酒用の酵母などを使いウイスキーの製造に挑戦【岩手】
IAT岩手朝日テレビ
二戸市の日本酒メーカーが岩手県内で初めてウイスキーの製造に挑戦しています。 日本酒用の酵母などを使い蔵元ならではのウイスキーを目指します。 南部美人のウイスキーが作られているのは、以前、日本酒の貯蔵に使われていた酒蔵です。 蒸留器などを設置し、去年9月から生産を始めました。コロナ禍で不足した消毒用アルコールを作ったのをきっかけに、3年前蒸留酒のジンとウォッカを生産したことが今回のウイスキー造りへとつながりました。 ユネスコの無形文化遺産にも登録された「伝統的酒造り」の技術を生かすことがこだわりです。 東北産の麦芽と日本酒の仕込み水と同じ地元の折爪岳を水源とした井戸水で麦汁をつくり、日本酒の酵母も使って発酵と蒸留をします。 熟成には、様々な香りや味わいが楽しめるよう、バーボンを詰めていたものやクリの木で作ったものなど4種類・40個のたるが使われています。 今後は地元の「漆」を使ったたるでの熟成にも挑戦する予定です。 通常は3年以上熟成させてから販売されているウイスキーですが、南部美人では、熟成の過程も楽しんでもらおうと今月から原酒の試飲を始めました。 アルコール度数は通常のウイスキーより高い63%。 うっすらと琥珀色に色づいた若々しい味と香りが楽しめます。 南部美人のウイスキーは、樽の中で、じっくりと熟成させた後、3年後、シングルモルトとシングルカスクとして販売される予定です。