前川清「ぼーっとした役」に藤山直美「隣の人どうしましょう」 息ぴったりの掛け合いで大阪新歌舞伎座公演PR
歌手の前川清と女優の藤山直美が17日、大阪新歌舞伎座で、同劇場開場65周年記念公演「第一部『だいこん役者』第二部『前川清オンステージ』」(6月1日~25日)の取材会に出席した。 芝居「だいこん役者」は、しがない旅芸人一座が巻き起こす、笑いと涙の人情喜劇。しくじり続きの恋次郎役の前川は「いつもながらのぼーっとした、いるのかいないのか分からない、そんな役です」とひとボケ。さらに「台本の中に『あとは適当に』という部分もあり、雰囲気によって明るく楽しい、そういった舞台になるんじゃないかなと思っております」と笑顔を見せた。妻・唄子を演じる直美は「隣の人、どうしましょうか(笑い)。セリフは3行以上無理。左右1メートルしか無理。早く走るのも無理…。この人をどうしていこうというので、チームワークはよき方向にいきますね」と、しっかりツッコんだ。 今作で40数年ぶりに舞台に立つ岸本加世子は「(旅芸人の)座員の1人として出演します。藤山さんとご一緒できるチャンスは二度とない。ブランクもあり不安もありますが“新1年生”頑張ります」と意欲的。同じく座員の1人を演じる山田まりやは、自身の笑いのツボが浅いことを心配し「19年ぶりに直美さんと共演させていただきます。(前回は)お稽古で毎日違うことをされて笑わせて下さったので、『お任せパート』が楽しみです。笑い過ぎないように頑張ります」と珍アピールを繰り広げた。笑い上戸という岸本と山田の告白に前川は「直美さんも結構吹き出しますよ。ゲラ3人になりました。でも自分たちで吹いてるっていうことは、お客さんもおかしいんです」とうれしそうに声を弾ませた。 この日、前川にプレゼントされた着物と帯を着用してきた直美は、改めて前川の好きな点について「やっぱりスター。何が好きですかって言われると唯一無二の存在です」とキッパリ。第二部のショーのオープニング案を出すなど、曲も大好きで「前回のコンセプトは『美しい』。今年は『若いね』です。若々しさは財産ですから、前面に出していただきたいです」と期待した。 芝居には田畑智子、米原幸佑も加わり、亭主と芝居にほれ込んだ恋女房のドタバタ奮闘記が上演される。
報知新聞社