陸自オスプレイ、あす15日飛行再開 福岡の米軍オスプレイ着陸は「日米韓の訓練中」 陸幕長
陸上自衛隊与那国駐屯地での陸自オスプレイ事故について、陸上自衛隊は15日にもオスプレイの飛行を再開する。調査委員会の調査結果として人的要因だったと正式に公表した。離陸時に必要とされる一時的に出力を上げるためのボタンを押し忘れていた。このボタンはオスプレイ固有。 【動画・地図】左右にグラグラ揺れる陸自オスプレイ
森下泰臣陸上幕僚長は14日の会見で「再発防止策を徹底し、飛行を再開する。これまで以上に再発防止に全力を挙げる」と述べた。 また、14日に米軍のオスプレイが鹿児島県の奄美空港、福岡県の福岡空港にそれぞれ着陸した件について、森下幕僚長は「福岡の方は日米韓の共同訓練で参加中のものだったと承知している」と述べた。 陸自によると、オスプレイは他の回転翼と比べ、ローターブレードが機体重量に対して短い。固定翼モードで前に向けて飛ぶことも想定しているためだ。そのため、特に出力が必要となる離陸には一時的に出力を上げるための「インテリム・パワー機能」をオンにする必要がある。 副操縦士がボタンを押して機長が確認する手順が定められているが、双方とも忘れていた。その結果、離陸時に出力が足りなくなった。離陸を中止していったんは接地できたものの、動作を誤って再び機体が上昇して左右に大きく振れて事故となった。
機体は外部発注で修理が必要な状態で、規則上「大破」に分類される。与那国駐屯地にとどまっている事故機の移動について方針は決定していない。 陸自は今後、ボタンの押し忘れを防ぐために改めて操縦士を教育することや、機体内でボタンが目立つように蛍光テープで囲むことなどを対策として進める。また、離陸中に出力が低下した場合に緊急操作するための手順を徹底して教育する。
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