穴窯で焼成、自然釉美しく 越前焼の館に新作150点並ぶ 越前町
福井県越前町小曽原の越前陶芸村内の穴窯で2年ぶりに焼成した新作の作品展が、同町の直売所「越前焼の館」で開かれている。薪の灰が高温で溶けて降りかかった模様をそのまま生かした「自然釉(ゆう)」が美しい焼き物をはじめ、作家らが手がけた約150点を展示している。 穴窯は町が造ったもので全長約5メートル、内部の高さは最大約1・5メートル。2年ぶりとなった窯焚(た)きが11月11~15日に行われ、窯元ら約20人が作陶した約1500点を焼き上げた。 今回はそのうち一部を展示。作業を監督した日向工房(越前町)の日向光さんは、溶けた灰が美しい模様をつくり出している高さ約40センチのかめなどを出品している。ほかに、釉薬(ゆうやく)をかけずに焼成した「焼き締め」の杯や動物をかたどった置物、越前焼の伝統技法を学びに訪れた米国の大学生や教授が手がけたつぼや酒器が並んでいる。 作品の一部はその場で購入できる。期間は年末年始(12月28日~1月5日)を除く1月26日まで。