いつまでも若々しくいたい人必見!「熱意」と「喜び」は脳の老化を遅らせることが米研究で明らかに
老年心理学専門誌『Psychology and Aging』に掲載された最新の研究結果によると、日頃から熱意や喜びといったポジティブな感情を持ち、新しい考えや経験を受け入れるオープンな人は、年を取っても認知機能が低下しにくい。イギリス版ウィメンズヘルスから見ていこう。 【写真】幸福感の高い人には共通点があった!幸せを感じられる11の習慣 研究チームは約2年にわたり、米カリフォルニア州立大学アルツハイマー病研究所から英語かスペイン語を話す60歳以上の高齢者157名分のデータを集め、その人たちを対象に“ビッグファイブ”と呼ばれる5つの性格特性(開放性、誠実性、協調性、神経症傾向、外向性)を評価するためのアンケートを実施した。 その結果、前向きな気持ちと新しい経験に対するオープンネスを持ち合わせている人は、年を取っても認知機能が低下しにくいことが分かった。この結果は、これらの性格特性が脳の老化に直接影響することを示しており、加齢に伴う脳の萎縮を考慮に入れても変わらなかった。 この研究では、逆に悲しみを抱いていると、認知機能が低下しやすいことも分かった。 参加者の認知機能の状態は、エピソード記憶、実行機能、空間認識能力を含む複数の検査によって測定され、脳の健康状態を調べるために、灰白質、白質、海馬(学習と記憶に関わる脳の領域)のMRIスキャンも行われた。 この研究はサンプルサイズが小さいため、この結果が適用される範囲は限られている。しかしながら「この研究結果は、ポジティブな感情とネガティブな感情が、長期的な認知機能低下のリスク修正に与える影響の大きさを明らかにするものです」と研究チームは述べている。 今回のように、前向きさと脳の健康状態の間につながりがあることを明らかにした研究結果は増えている。例として、心理科学専門誌『Psychological Science』掲載の研究結果は、熱意、誇り、注意深さを持ち続けると、記憶力(即時想起と遅延想起)の低下が遅れることを示している。9年にわたる同研究は中高年の米国人約990名を対象に行われたが、宣言的記憶(陳述記憶)などのより広範な記憶形式は評価されていない。 今年初めに高齢者39名を対象として実施された別の研究でも、日頃からポジティブでいることはアルツハイマー病の予防に役立つことが判明した。 ※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。