広島・堂林 16年目の来季キャリアハイ誓う 不完全燃焼の今季から進化「まだまだ負けない」
広島・堂林翔太内野手(33)が1日、広島市内でファンとの交流イベントに参加。16年目を迎える来季へ「キャリアハイいけるように」と決意を新たにした。今季は5月に2軍降格を経験するなど、87試合の出場に終わった。巻き返しを期す“鯉のプリンス”は出場試合数にこだわり、立ちはだかる壁を越える覚悟だ。 不完全燃焼に終わった今季の悔しさを糧に、堂林は進化を誓った。 「来年、キャリアハイいけるように頑張りたい。外国人選手が競争相手になるのは間違いない。若い選手も、秋にきつい練習をやって、頑張っているのは耳にしている。まだまだ負けない気持ちでいる」 新外国人と過去の自分。“2つの壁”を乗り越え、自らの立場を確立させる。今季は87試合の出場で打率・230、1本塁打、17打点。5月上旬には不振で2軍落ちを経験するなど、持ち前の打力を発揮できなかった。100試合に出場して12本塁打を放った昨季を大きく下回る成績に、危機感をのぞかせた。 「長打が一番求められる。(こだわる数字は)試合数。試合数が出られれば打席数も増えてくる。開幕戦というよりは(春季キャンプ初日の)2月1日からしっかり動けるような準備をしていかないといけない」 来季キャリアハイを目指すにも、試合に出られなければ、数字の上積みがないことは理解している。チームは既に来季の新外国人として一塁、三塁を主戦とするメジャー通算21本塁打のモンテロと、マイナー通算104本塁打を誇る外野手のファビアンを獲得。主に一塁と外野を守る堂林とポジションも重なり、ライバル出現となるが、打ち勝つ覚悟だ。 「昨年はケガもあってトレーニングをオフにしっかりできなかった。今は、ここ最近にないくらいトレーニングは順調にできているかなと思うので、それを1月、2月と継続していきたい」 存在意義を示すためにも、パワーアップを図る。オフはウエートトレーニングに重点を置き、上半身と下半身の連動性を意識した上で、力をスイングに伝えられるよう鍛えている。過去2年は長打率が4割を超えていたが、今季は・295と低調だった。12年と20年に自己最多の14本塁打をマークした“鯉のプリンス”は、長打力に磨きをかけ、輝きを取り戻す。(長谷川 凡記)