米子北、混戦から奪った1点を守りきり帝京に勝利
7月28日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)2回戦が行われ、帝京(東京1)と米子北(鳥取)が対戦した。 【フォトギャラリー】米子北 vs 帝京 立ち上がり、中盤の主導権争いだったが、時間の経過とともに帝京がボールを支配。最終ラインからつなぎ、左右両サイドにボールを散らしながら、スペースを作り、揺さぶりをかけた。米子北は守備を敷きながら、ボールを奪ってカウンターを仕掛けたが帝京の素早い守備に阻まれた。双方、大きなピンチもなければ、チャンスもなく、時間が過ぎた前半となった。 試合が動いたのは後半5分。米子北はロングスローからゴール前が混戦状態に。最後はMF16山下一圭が押しこみ先制。 追う帝京は後半8分、FW10森田晃を投入。前線に置き、FW10森田にボールを集める。さらに飲水明けの後半23分、足元の技術の高さでチームメイトからの信頼が厚いMF7永田煌を投入し、さらに攻撃を推し進める。 帝京は首尾よく押し込むものの、押し込んでからの工夫が足りず、右に左にボールをまわすだけとなった。ラストパス、シュートの精度が終始欠いていた。時間の経過とともに士気上がる米子北。堅い守りを維持しながら、機を見てカウンターを仕掛けた。 8分という長いアディショナルタイム。そのラストプレー、帝京は最後のチャンスを作った。パスを受けたMF8砂押大翔が自ら運び、ペナルティエリア内に進入しシュートを放ったが、惜しくもポストに当たって同点ならず、ここで終了のホイッスル。 試合は米子北が虎の子の1点を守り切って1‐0で完封勝利をおさめた。 「試合の入りは悪かったですが、ひとつにならないと勝てないので、選手たちは最後まで戦ってくれました」と選手を称えた米子北の中村真吾監督。勝因について「運が良かったという言い方も違うかもしれませんが勢いとか運を味方にできたのかもしれません」と控えめに答えた。 敗れた帝京の藤倉寛監督は「内容や結果はありますが、自分たちのやりたいことをしっかり出す時間帯は作れたと選手たちも感じていると思います。その追及が今後の課題です。トーナメントなのでどうしても勝ち敗けにフォーカスしがちです。なので選手には悔しかっただけで終わらないようにたくさん試合をさせたかったです。勝敗ではなく、レベルの上のチームと対戦するなど経験値を積みたかったですが、残念です」と答えた。 3回戦に勝ち進んだ米子北は7月30日に国見(長崎)と対戦する。 (文・写真=佐藤亮太)