インフルエンザ過去最多8500人超 感染急拡大で薬不足の懸念「薬使う症状限っていくことも」 鹿児島
南日本放送
全国的な流行が続くインフルエンザ。鹿児島県内では去年末の感染者数が1週間で8500人を超え、過去最多となったことが分かりました。感染が急拡大する中、医療機関からは、治療薬の不足に懸念の声も上がっています。 【写真を見る】インフルエンザ過去最多8500人超 感染急拡大で薬不足の懸念「薬使う症状限っていくことも」 鹿児島 (今村小児科アレルギー科 今村直人院長)「今年はもう本当に多いなっていう印象。久しぶりにこんな多さを感じている」 県によりますと、県内では先月29日までの1週間のインフルエンザの感染者数は8580人で、1999年の統計開始以来、過去最多となりました。 今月5日までの1週間は3236人で、5000人余り減ったものの、県は「年末年始で休診する医療機関が多かったことが一因」とみています。 今月5日までの1週間の定点あたりの感染者数は伊集院が58.4と最も多く、次いで西之表55、鹿屋49、鹿児島市でも42.7となっています。屋久島を除くすべての地域で警報基準を上回っています。 年齢別では15歳未満の子どもたちが全体の半数を超えています。 今後、懸念されるのが、治療薬の不足です。急速な感染拡大で治療薬「タミフル」の後発薬は製造が追いつかず、供給を一時停止する事態となっています。 鹿児島市のこちらの小児科では、今のところ薬の提供に影響は出ていないものの、今後、不足しないか懸念しています。 (今村小児科アレルギー科 今村直人院長)「薬が減ってくると、使う症例を限ることになると思う。今のところは供給されているが、今後、(感染者が)増えればまたひっ迫してくる。そうなると症状(の重さで)選んで提供することになると、少し考えている」 医師によりますと、今は、急に高熱や関節痛などの症状が表れやすいインフルエンザA型の感染がほとんどです。今後、例年2月ごろにかけて、発熱などが長引くB型の感染が広がる傾向があるといいます。 (今村小児科アレルギー科 今村直人院長)「これだけ流行っているので、集団の場ではできるだけマスクをつける、手洗いを徹底する、換気をするなど、以前のコロナの時みたいになるべくやった方がいいと思う。高熱になる、体の節々が痛いなど、そういう症状があったら慌てなくていいが、受けられるタイミングで受診をしてほしい」
南日本放送