大手生保 異業種企業の買収相次ぐ
大手生命保険会社が異業種の企業を買収する動きが相次いでいます。 第一生命ホールディングスは7日、企業の福利厚生代行などを行うベネフィット・ワンにTOB(=株式公開買い付け)を実施し、将来的に完全子会社化する方針を発表しました。第一生命はベネフィット・ワンが持つ顧客基盤を活用して、企業向けサービスの拡大を図ります。 ただ、ベネフィット・ワンを巡っては、医療従事者向けサイトなどを展開するエムスリーもTOBを実施しており、第一生命が対抗する形となっています。 また、住友生命も、生活習慣病などの医療データの解析や改善支援を行う「PREVENT」を8日までに買収したと発表しました。住友生命は主力の健康増進型保険「Vitality」に加えて、PREVENTの持つ生活習慣改善支援サービスなどを提供していくことで、ヘルスケア事業の拡大を図ります。 生命保険業界を巡っては先月、日本生命も介護大手のニチイホールディングスの買収を明らかにするなど、異業種の企業を買収する動きが相次いでいます。 国内で少子高齢化が進み、保険事業だけでの収益拡大が厳しくなる中、大手生命保険会社が異業種を買収し、収益の多様化を図る動きは活発化していきそうです。