保育園で6歳児のまぶたに長さ25㎝のピンセット刺さる…脳内出血の大けが 事故検証委が報告書「誰でも自由に持ち出せる状態」「職員の見守りが不十分」などと指摘
2023年10月、長野県山形村の保育園で園児のまぶたに長さ25センチのピンセットが刺さり大けがをした事故。第三者で作る検証委員会は「このピンセットを園で使うのは不適切で管理体制も不十分だった」とする報告書をまとめました。 長さ約25センチのピンセット。男の子のまぶたに刺さったものです。 2023年10月、山形村の保育園で6歳の男の子が滑り台を滑っていた際、手に持っていたピンセットがまぶたに刺さる事故が起きました。 男の子は病院に搬送され脳内出血する大けがを負い入院。現在は退院し、保育園に通えるほど回復しているということです。
弁護士や医師などで作る事故検証委員会は3月14日、原因と再発防止についてまとめた報告書を村に提出しました。 報告書によりますと、ピンセットは園で飼育していたカエルのエサやりのために保育士が持ち込んだもので、持ち出す場合は許可が必要でした。ただ、誰でも自由に持ち出せる状態だったということです。 事故当日は別の園児が許可を得て持ち出していましたが、何らかの理由でけがをした男の子の手に渡っていました。 検証委は「保育園で長さ25センチのピンセットを使うことは不適切」、また「管理体制も不十分だった」と指摘しています。 検証委委員長・安藤雅樹弁護士: 「もっと短い物、金属製の25センチという長いピンセット、これを使用する必要性はなかったと思います。その管理方法についても不適切だった、例えば紐で括り付けるとか、仮にピンセットを使うとしてもプラスチックの物で足りたでしょうし」 また、「園児に対して危険性について適切な注意喚起ができていなかった」、「園児が庭で遊ぶ際に職員の見守りも十分でなかった」としています。 本庄村長は―。 山形村・本庄利昭村長: 「検証委員会で答申をいただいたので十分吟味して考えていかなければならない」 検証委の報告を受け村は近く再発防止策をまとめることにしています。