【MLB】投手補強が急務のレッドソックス 通算38勝の右腕ジュニスに興味 スタネックの獲得も検討か
チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)のハイム・ブルームを解任して新たなCBOにクレイグ・ブレスローを迎え、「フルスロットル」での戦力補強を目指した今オフのレッドソックスだったが、ここまでの大きな補強はFAでルーカス・ジオリト、トレードでタイラー・オニールとボーン・グリッソムを獲得したのが目立つ程度。クリス・セールやアレックス・バーデューゴをトレードで放出するなど、大幅な戦力アップに成功したようには見えない。そんななか、レッドソックスは引き続き投手補強を検討しているようだ。 レッドソックスが大型補強に動けないのは、サム・ケネディ球団社長がペイロールを昨季よりも縮小する方針を打ち出しているからである。昨年11月にトム・ワーナー会長が「フルスロットルで戦力補強に動く」と発言したのは一体なんだったのか。ファンから不満の声が上がるのは当然だろう。 依然として投手補強が大きな課題として残っているが、補強資金に限りがある以上、大物投手の獲得は望めない。地元紙「ボストン・グローブ」のアレックス・スパイアー記者は「様々な事情から考えて、レッドソックスがジョーダン・モンゴメリーやブレイク・スネルと長期契約を結ぶことはないだろう」とリポート。「MassLive.com」のクリス・コティーロ記者によると、レッドソックスはジェイコブ・ジュニス、ライン・スタネックといった比較的安価な投手を補強ターゲットにしているようだ。 現在31歳のジュニスはロイヤルズ時代に先発ローテーションの一角を担い、3年連続で9勝を挙げた実績があり、ここ2シーズンはジャイアンツで先発とリリーフを兼任する「スイングマン」として活躍。昨季は自己最多の40試合(うち4先発)に登板して86イニングを投げ、4勝3敗1セーブ、2ホールド、防御率3.87、96奪三振を記録した。ただし、ジュニスを獲得したところで大幅な戦力アップにはつながらないだろう。 現在32歳のスタネックはレイズ、マーリンズ、アストロズで活躍してきた剛腕リリーバー。2021年からの3シーズンはアストロズでプレーし、2022年は59試合で防御率1.15の好成績を残したが、昨季は55試合で防御率4.09と成績を落とした。なお、コティーロ記者は「レッドソックスがケンリー・ジャンセンをトレードで放出しなければ、スタネックの獲得に動く可能性は低い」と伝えている。