“長期投資をしても必ず儲かる保証はない”…そんな言葉に惑わされて「短期売買」に走っては絶対にいけないワケ【経済誌元編集長が助言】
巷では「投資をするなら短期売買を選ぶのがベスト」だとする意見も多いですが、『一生、月5万円以上の配当を手に入れる!シニアが無理なく儲ける株投資の本』(日本実業出版社)の著者である川島睦保氏は、同書の中で「長期投資こそ初心者向き」だと提言しています。さらに、株式投資においては「安全運用の鉄則」があり、これを守っていれば大きく失敗することはないとも言っています。それはなぜなのか、書籍から一部抜粋してご紹介します。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」
株式投資における安全運用の「3つの鉄則」
株式投資における安全運転(=運用)の鉄則は、 (1)長期投資 (2)分散投資 (3)自己資金(=しかも生活資金以外の資金) の3つである。この原則を守り続けている限り大きな痛手を被る恐れはまずない。 裏をかえせば、これらの正反対、つまり短期売買、集中投資(銘柄や売買の時期など)、借金投資(信用取引)は、絶対にやってはいけない。 まず株式投資で成功を収める第一の秘訣は、長期投資に徹することだ。個人投資家にとって高いパフォーマンス(値上がり益と配当金の合計)を得る「最大の武器」は「時間」であり、自分の身を守る(損をしない)「最大の防具」もまた「時間」である。 証券会社のディーラー(自己売買部門の担当者)、投資信託や大手ヘッジファンドの運用担当者(ファンドマネジャー)は、大切な顧客のため、あるいは自分自身のために、四半期、半年、1年ごとに高い運用成績を上げなければならない。 だから彼らの投資手法は、短期間で値上がりしそうな銘柄を探し出して効率よく売買を繰り返す短期投資となる。 ディーラーやファンドマネジャーなど相場のプロは、運用に失敗すれば、自分が所属する組織や、その組織の顧客に多大な迷惑をかける。それだけでなく、自分自身のクビが飛ぶ。生活が危うくなる。彼らは、目先の値上がり益ばかりを追うことに必死になる。 こうした短期投資を、私たちは決して真似してはいけない。 個人投資家には彼らのような大量の企業情報を短期集中的に集め分析する人もカネも組織もない。私たちにあるのは時間だけだ。相場に勝つには、時間を味方につけるしかない。時間を味方につけるとは、何事もあせらず安全運転、長期の視点で投資に臨むことだ。