『ある閉ざされた雪の山荘で』重岡大毅単独初主演、極上の密室サスペンス
【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1156回】 シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。 【写真全15枚】『ある閉ざされた雪の山荘で』/『巡る、カカオ~神のフルーツに魅せられた日本人~』 今回は、1月12日から公開された『ある閉ざされた雪の山荘で』と『巡る、カカオ~神のフルーツに魅せられた日本人~』をご紹介します。
映画館で観たい!『ある閉ざされた雪の山荘で』 ~オーディション? それとも、殺人事件?
原作者の東野圭吾自身が「この小説を映像化するには、極めて高い演出力と演技力が要求されるはず」と語るとおり、長らく映像化は困難とされてきた『ある閉ざされた雪の山荘で』。発刊時からミステリーファンを唸らせてきた“幻の名作”が、ついに映画となりました。 メガホンを取ったのは、『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』などの映画作品だけでなく、舞台演出においても高く評価されている飯塚健監督。 “誰も出入りすることができない山荘”という密室空間で繰り広げられる、究極のサスペンスミステリーが誕生しました。
『ある閉ざされた雪の山荘で』のあらすじ
新作舞台の主演を争う最終オーディションの招待状が、7人の役者のもとに届いた。劇団「水滸」のメンバーである本多雄一、中西貴子、笠原温子、元村由梨江、雨宮恭介、田所義雄。 そして、別の劇団からの参加となる久我和幸。 彼らは高原の山荘に集められ、4日間にわたる合宿がスタート。「雪に閉ざされた山荘で、連続殺人事件が起こる」という架空のシナリオを使って、それぞれ“役”を演じていくのだ。 しかし、1日経つごとに仲間が1人、また1人と姿を消していく。残されたメンバーはやがて、互いを疑い始めるようになり……。
『ある閉ざされた雪の山荘で』のみどころ
主人公の久我和幸を演じたのは、重岡大毅。本作が映画単独初主演となります。オーディションに呼ばれた唯一の“部外者”であり、穏やかな中にも鋭い洞察力を持つキャラクターを繊細な演技で体現しています。 また劇団員役には、中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮祥太朗といった、日本映画界を支える実力派キャストが集結。 全員役者で、全員容疑者。謎が幾重にも積み重なった構成のストーリー。トリックが二重三重に張り巡らされた独特な会話劇を見事に成立させた、彼らの高い演技力に注目です。