熊本で迫撃砲実射訓練 陸自奄美警備隊 国分駐屯地と合同競技会
陸上自衛隊奄美警備隊が熊本県の大矢野原演習場で実施している実弾射撃訓練で、14日は陸自国分駐屯地(鹿児島)との合同訓練が行われた。戦闘行動や迫撃砲の射撃精度を評価する競技会を通じ、技術向上やノウハウの共有を図った。実射訓練は14日で終了。遠征中の奄美警備隊約60人は16日まで同演習場で訓練を続け、18日に奄美大島へ帰島する。 14日の訓練は、瀬戸内分屯地(鹿児島県瀬戸内町節子)の普通科中隊を中心に約40人が一つの部隊となり参加。国分駐屯地からは第12普通科連隊の4部隊が参加し、計5部隊で「81ミリ迫撃砲戦闘射撃競技会」を行った。 競技は1部隊ずつ進行。陣地から約2~3キロ離れた目標へ向け「81ミリ迫撃砲」の実弾射撃を行い、現場の状況に応じ陣地を撤収。新たな陣地へ移動し、安全を再確認し各装備を配置し直す「陣地変換」を行いながら迫撃砲の実射を繰り返した。競技会では、各部隊の陣地変換を含めた戦闘行動や迫撃砲の射撃精度について評価。評価内容は後日、各部隊へ知らされるという。 「81ミリ迫撃砲」は奄美警備隊普通科中隊が保有する最大の火砲。目標とする地域を広範囲にわたり制圧することができ、戦線の最前線に立つ歩兵隊を支援する。最大射程は約5キロ以上あり、奄美駐屯地内での実射はできない。 奄美警備隊は「今後も島内外で行う各種訓練や行事を通じ、奄美の自衛隊の活動や訓練への理解を深めてもらえるよう、周知を図っていきたい」としている。