東海大相模、嬉しい初優勝!横浜創英を下し全国切符獲得
11月10日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選2次予選の決勝が行われた。どちらが勝っても選手権初出場となる対戦は、東海大相模が2-0で横浜創英を退け、同校初の選手権出場を決めた。 【フォトギャラリー】横浜創英 vs 東海大相模 「いや、もう最高ですね。最高です。最初、2011年来た時は、こんな日が来るとは思ってもなかったです」と試合後、東海大相模の有馬信二監督は就任14年目で初めて掴んだ栄冠に喜びを爆発させた。 開始早々から横浜創英は積極的に仕掛ける。DF2岡本ナオがMF7福田裕翔のスルーパスから抜け出すも、これはわずかにオフサイド。さらに2分にはFW11川上鉄平が左サイドの裏に抜け出すがフィニッシュには至らず。 序盤、左サイドのスペースを狙われた東海大相模だったが、すぐさま対応すると奪ったボールから自らの左サイドへの大きなサイドチェンジでFW14小林正樹のスピードを活かし、徐々に流れを引き寄せる。 すると36分、右サイドで展開されたボールをMF11辻将耀がゴール前に浮き球のラストパスを入れると「自分のところに来ると予測し合わせるだけだった」(FW10沖本陸)がスペースに走り込みゴールネットを揺らした。 これに対し、横浜創英も前半アディショナルタイムに怒涛の反撃を見せる。福田がGKとの1対1の局面でシュートを放つが、これはDF4石井龍将に身体を張って弾き出され、得点には至らず前半を折り返した。 1点を追いかける横浜創英は、後半にMF9古垣太樹、FW19島崎廉を投入し、前線に起点を作り、勝負に出る。しかし、次の1点も東海大相模だった。47分、左サイドの流れからポケットでボールを受けた沖本がスペースに侵入してきた小林(晄)に落とすと、「ボールが来たらシュートが打てる状況を作っていたので、ドンピシャにミートして入った。」(小林(晄))が落ち着いてゴールネットを揺らし東海大相模がリードを広げる。 早く1点を返したい横浜創英だったが、リズムに乗った東海大相模の分厚い攻撃に攻撃の形を作らせてもらえない。 しかし、残り15分を過ぎた辺りから運動量の落ち始めた東海大相模に対し、横浜創英は最後の力を振り絞り反撃に出る。それに対し集中を切らさず、粘り強く対応した東海大相模が最後までゴールを割らせず、スタンドから声援を送り続けてくれた仲間や家族らと共に歓喜の瞬間を迎えた。 試合後、有馬監督は「インターハイは7年目で勝ちましたけど、選手権になるといつも失速していたので、これは時間かかるなと思っていました。でも、今年のチームになるにあたって、彼らのポテンシャルからすると今年は(選手権に出場する)チャンスだと感じていました。自分のノートには夢のあるチームだって書いてあるんで、それが失速せずにここまで来れて、彼らの成長ぶりをすごく感じる1年でした」と、噛み締めるように振り返ると「インターハイで(ベスト)16っていうのも、もちろん今までの相模の歴史上最高の成績なんですけど、そこは超えたいですね」と選手権に向けて意気込みを語った。 先取点を挙げた沖本は「2点目を取った後、創英も結構押してきたので、守備でしっかり押されないように、チームで話し合って、無失点に抑えることができました」と無失点での勝利を喜ぶと「全国では、厳しい試合が続くと思うんですけど、そこでも相模らしく 1つ1つ勝てればなって思います」と本戦への目標を口にした。 選手権予選で初ゴールを決めた小林(晄)は「決勝以外の試合ではあまり自分の持ち味を出せずにいたので、この決勝でゴールを決められて嬉しいです。試合が終了して嬉しくて少し涙が出ました」と笑顔を見せると「全国でもっとチームの持ち味を出しつつ、自分の持ち味でチームを勝たせられるようにしていきたい」と全国での活躍を誓った。 (文・写真=西山和広)