【大学野球】「優勝するためにこの法政大学に入ってきている」篠木健太郎、投打で示したエースの意地
◆東京六大学春季リーグ戦第5週第1日▽法大5―1東大(11日 ・神宮) 法大が先勝した。今秋ドラフト1位候補右腕の篠木健太郎(4年=木更津総合)が8回1失点と好投。リーグトップタイの3勝目を挙げた。 初夏の強烈な日差しを浴び、篠木が力投した。8回2死、東大の5番・内田開智(4年=開成)との勝負だ。大きく振りかぶって、カウント1ボール2ストライクからの4球目。134キロのカットボールにバットは空を切る。チェンジだ。気持ちのこもった120球。エースは充実の表情で汗をぬぐった。最速151キロと直球も走り、8回5安打1失点(自責0)。7三振を奪い、防御率を1・03としてリーグトップに躍り出た。 「勝つことが一番。勝つイコール、自分が抑えていると思うんで。大島(公一)監督も『結果は副産物』と言っている。それまでの過程をしっかりやりたい」 エースは打ってもすごい。同点の4回2死一、二塁。低めのストレートをフルスイングし、中越えへの勝ち越し2点三塁打を放った。「一人の打者として、チームの役に立ちたいと打席に立っています。走るのも好きなんで」と笑顔。大島監督も「あのヒットがなかったら、どういう展開になったか分からない。いい時に打ってくれました」とたたえた。 V奪還へ1敗もできない戦いが続く。篠木は「まだ優勝をあきらめていないですし、優勝するためにこの法政大学に入ってきている。そういった覚悟を自分の投球で見せられるようにやっていきたい」と気合をにじませた。(加藤 弘士)
報知新聞社