コロナ新ワクチンめぐり病院に脅迫など 情報混乱で医療3学会が「強く推奨」の見解
日本感染症学会など3つの学会が、高齢者に対して新型コロナワクチンの接種を「強く推奨する」という見解を公表しました。 【画像】「レプリコンワクチン」 従来の新型コロナワクチンとの違いは?
■新ワクチン巡り 医療機関に脅迫や中傷が…
冬の流行に備え、今月1日から始まった高齢者が対象の新型コロナワクチンの接種。従来のタイプに加え、「レプリコンワクチン」という新しいワクチンも使われています。 しかし、都内の医療機関では、ある異変が起きていました。 入り口に入ってすぐの所に「レプリコン予約は一旦中止です」という張り紙があります。ワクチンを保管するための冷蔵庫を見せてもらいました。 都内の医療機関 「本来は、ここにレプリコンワクチンを納品してもらう予定だった。現在は空になっている」 中止の訳は、ワクチンが不足しているからではありません。接種の中止を求める電話が相次ぎ、危険性を訴えるビラなども大量に送られてきたためです。 都内の医療機関 「レプリコンは断念。脅迫じみている。心理的に追い込まれる。やはり怖さを感じる。手紙だけでも次々に来るが、何十倍もSNS上では誹謗(ひぼう)中傷、脅迫、口コミの低評価、心ない書き込み、『ニセ医者』そういう攻撃絶えない」
■3学会が異例声明 高齢者の接種「強く推奨」
従来のワクチンでは、抗体が作られた後、ウイルスのタンパク質が減少していきます。 これに対し、レプリコンワクチンはウイルスのタンパク質が体内で自己増殖するため、比較的長い効果が期待できるということです。 しかし、こうした特徴にSNS上では安全性を疑問視する声や、根拠のない情報も目立っています。 SNSから 「接種をすると呼気から他人にワクチンがうつる」 美容院などでは、接種した人の入店を断る動きも出ています。 こうした状況に、日本感染症学会など3つの学会は新たにレプリコンワクチンについても接種を「強く推奨する」という見解を発表しました。 日本感染症学会など3学会の見解 「レプリコンワクチンで自己増殖されるのは、ウイルスのタンパク質だけであり、感染力のあるウイルスは含まれていません。また、接種した人が周囲の人に感染させるリスクはありません」 都内の医療機関 「自分が打たないのは、自分で考えて判断する。これはいい。誤情報が拡散して、有効な治療が行き届かないということにならないようにする」 (「グッド!モーニング」2024年10月22日放送分より)
テレビ朝日