蓮舫氏(56)「ボトムアップ型リーダーに」 主な候補者の横顔 東京都知事選
「現知事はトップダウン方式のリーダー。私はボトムアップ型の知事になりたい」 20年にわたる国会議員としての政治活動を通して、「民主主義は途中経過が大事」と認識する。事業が失敗したときの検証が行政には欠かせない。トップダウンではその過程が不透明になると考えるからだ。 旧民主党政権時の「事業仕分け」で脚光を浴びた。一方で、「2位じゃ駄目なんでしょうか」という発言は物議に。「二重国籍」問題や国会で舌鋒鋭く政権に対峙する姿勢には風当たりも強い。だが、「どんなことを言われても私は間違ったことをしていないという自負がある」と胸を張る。 尊敬する人は父親。子供の頃は、はっきりと答えないとしかられた。「基本的に『イエス(はい)』オア『ノー(いいえ)』、『ビコーズ(なぜなら)』という育てられ方だった」と自身の原点について語る。 ただ、批判ばかりといわれることには不満もある。「いいものはいい。悪いものは悪い。人ってそんなに批判だけでは生きていけない」と最も評価する過去の都知事の政策に、保守論客の故石原慎太郎氏が行った財政政策を挙げる。「ものすごい財政再建を健全な方法で、都の経済成長を止めることなく進めた。並大抵の努力ではできない」とイデオロギーの違いを超えて称賛する。 気が休まるのは飼っている保護犬や猫と過ごす時間。愛読書は、「発想が斬新」という伊坂幸太郎氏や「驚きのエンディング」に引き込まれる東野圭吾氏のミステリーや推理小説。政治活動が忙しく、「何にも考えたくない」ときには韓国ドラマを見て気分転換を図る。好きな食べ物は辛い物。筋トレや2日に1回約10キロ走ることで、体力維持にも余念がない。 <れんほう> 昭和42年、東京都出身。青山学院大学卒。大学在学中に芸能デビューし、タレントや報道キャスターとして活躍。平成16年の参院選で初当選。民主党政権で行政刷新相、民進党代表などを歴任し、参院議員4期目に知事選出馬のため自動失職。