「イケメンだから、ボコボコにして、縛って写真を送れ」元ジャニーズのモデル男性(30)が“闇バイト”に狙われた驚愕の理由《実行犯のテレグラムに残されていた“恐怖のやりとり”》
実行犯の1人はTwitter(現X)から“高額バイト”に応募
事件の全貌がようやく明らかになったのは、大川に催涙スプレーを噴射した実行犯の1人の被告人質問が行われた今年5月。大川自身も証言台に立った法廷でのことだった。 裁判を傍聴したジャーナリストの渋井哲也氏が語る。 「事件当時、被告は22歳で、介護現場で働いていた。当時付き合っていたシングルマザーの女性に借金があり、金銭的に助けたいという思いからTwitter(現X)で高額バイトを探す中で、《タタキ(強盗の隠語)》《報酬は100万円から》という投稿を見つけて応募したそうです。XでのDMのやり取りを経て、テレグラムに誘導された被告は、そこで指示役のキムから、犯行に使う武器として催涙スプレーを指定されたと話していた。被告は事件当日、指定された駅に向かい、初対面の男2人と合流。そこで初めて被害者の情報を知らされ、自宅へ向かったそうです」 大川の自宅前に到着した被告に、「キム」は恐ろしい“指示”を出していた。
知り合いからの依頼であると説明「イケメンのやつだから…」
「キムは今回の犯行が、被害者の身内や知り合いからの依頼である、いわゆる“身内案件”との説明をしたうえで、《イケメンのやつだから、ボコボコにして、しばって、その姿を写真にとって送れ》と指示していたのです」(同前) 犯人らの目論見は、大川が反撃に出たことで失敗に終わったが、最近の“闇バイト強盗”に見られるように、縛ったうえで暴行を加えようとしていたことがわかる。 この証言を知った大川は、困惑を隠せない様子でこう語る。
「自分の知人にそんなことをする人がいるなんて信じられない気持ちです。ただ、最近もメンズ地下アイドルのとあるグループのメンバーが闇バイト強盗に関与して逮捕されていますし、こうした犯罪が身近に広がりつつあることを実感します」 大川が証言台に立ち、被害に遭った時の様子を語った最中は、「ずっと俯いていた」(渋井氏)という被告。その後も中野事件など3件の強盗事件に関与した被告に下された判決は、懲役13年の実刑。「金目当て」としながらも、4件の強盗で得た報酬は一銭もなかった。
事件の記憶がフラッシュバックする
最後に大川はこう警鐘を鳴らす。 「事件後1年くらいは、カギを開ける音を聞くだけで事件の記憶がフラッシュバックするし、足音や物音にも過剰に反応してしまう状態でした。“身内案件”という言葉を知って、人間不信にも陥っている。犯人たちは10年程度で刑務所を出られるけれど、僕は一生、この傷と向き合わなくてはならない。誰もがこういう事件に巻き込まれる可能性がある。『自分は大丈夫』と思わずに、防犯意識を持ってほしいと思います」 ◇◇◇ 「 週刊文春 電子版 」では、この記事のほか「 闇バイト強盗から身を守る5カ条 」も紹介している。
「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル
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