ジャスティン・ローズの新旧混在セット 1Wシャフトに鉛テープを貼るワケは
ローズはタイトリストの最新テクノロジーが搭載されたドライバーを投入しているものの、フェアウェイウッドは未だに2016年初頭に一般向けにリリースされたテーラーメイド「M6」(15度と21度)を使用している。時として、使い心地の良さが完全無欠の最新テクノロジーに勝ることもあるが、ローズはフェアウェイウッドに関して、目的を最大の飛距離ではなく、最大のコントロールに置いているのである。
ローズ風味のアイアン
2024年「マスターズ」において、ローズはアイアンをKBS「ツアーCテーパー」125S+シャフトの装着されたタイトリストの「T100」(4番、5番)と「620 MB」(6番~PW)の複合セットに変更。最近になって“ROSE”印のステッカーが貼られた新しいKBSのカスタムシャフトを使用し始めた。
ツアープレーヤーであり、しかも16年の夏季五輪金メダリストにして13年「全米オープン」王者であれば、自分の用具にこのようなクールなカスタイムを施すこともできるのである。
精密ウェッジ
ともすると、ツアーの選手たちが自分たちの飛距離や用具にどれだけ精密であるかという点は、忘れられがちである。
ローズのウェッジはその好例といえる。錆の浮いたタイトリスト「ボーケイSM9ウェッジ」に刻印された55という数字は、ロフトの精密さを示唆している。彼は52度のギャップウェッジを51度に、56度のサンドウェッジを55度に調整している。この微調整により狙い通りのキャリーの距離感と弾道を生み出せるのであり、ウェッジの各番手の距離感は精密そのものなのである。 アマチュアは、これを飛距離のギャッピングの教訓とすべきだろう。バッグのすべての番手を打ってみて、番手間の飛距離の段階が適切かどうかを確認するのは重要である。番手間のギャップは10~15ydになるのが理想とされている。
新たな一点物パター
ローズは2019年以来、「アクシス1」マレット型パターを使用してきたが、「ジェネシス スコットランドオープン」と「全英オープン」の行われたスコットランドには、新しいカスタムのウィング型マレットであるスコッティキャメロン「T5ツアーオンリーパター」をバッグに入れて赴いた。