日本株、「上昇局面でも良し、下落局面でも良し」な「プロ厳選・ヘルスケア関連株5選」を実名紹介
株式市場の調整局面では、ヘルスケア(医療・健康増進)関連株に注目したい。景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ性に加えて、足元の株価推移にも出遅れ感が目立っている。株価が出遅れた主な背景は、新型コロナウイルスによるパンデミック関連の特需が減退したほか、中国の反腐敗運動による悪影響などだが、依然として高い成長性が期待できる市場でもある。 【マンガ】グーグルが上場したときに「100万円」買っていたら、今いくら? とりわけ高齢化社会が進展している日本国内においては、ヘルスケアに対するサービス需要は今後も増加の一途を辿るだろう。厚生労働省の「健康寿命延伸プラン」では、公的保険外のヘルスケア・介護に係る国内市場を2050年に77兆円(2020年24兆円から約50兆円増)まで拡大させる目標を掲げている。さらに世界レベルでも経済成長の底上げに伴い、生活習慣病の患者は増加しており、医療やヘルスケアサービスの需要は高まっている。今後は株式市場の上昇局面では追随力を、下落局面では抵抗力の発揮が期待しやすいヘルスケア関連の銘柄に注目してみたい。
シスメックス(6869)
■株価(4月12日終値)2500円 血液・免疫検査機器や検査試薬の分野で世界トップクラスのシェアを誇るシスメックスの強みは圧倒的な製品力とサービス力だ。血液は鮮度が大切であるため、検査機器の精度と迅速性が命綱となる。シスメックスの製品は、試薬交換や洗浄が容易でメンテナンス時間も短く済むなど、精度管理体制において世界中から高い信頼を寄せられている。こうした付加価値は、新規参入企業にとって大きな壁となる。 前24/3期業績は中国における反腐敗キャンペーンによる一時的な設備投資の停滞を受け、会社計画に対して未達となる懸念はあるだろう。一方、業績の最悪期は脱しつつあるとみられ、今25/3期は更なる飛躍期を迎えることができそうだ。 医療インフラ整備が進む新興国などにおける検査機器の販売拡大でも大きなポテンシャルが発揮される期待がある。世界中の機器に向けた試薬の販売やサービスやサポートは、景気に左右されにくい安定収益源となり、中長期的な成長期待を支えてくれそうだ。