「負けたら引退」の所英男は見事な勝利で現役続行。平本蓮は朝倉未来に、芦澤竜誠は皇治に「引退しないで」【超RIZIN.3】
RIZINの初めてのさいたまスーパーアリーナスタジアムバージョンでの大会となった「超RIZIN.3」(7月28日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ ※ABEMA PPV等で配信)は4万8117人の大観衆の中、さまざまなテーマを持った11試合が行われた。 カード発表会見で「負けたら引退」を公言して試合に臨んだ46歳の所英男は26歳の新鋭ヒロヤと対戦。序盤こそヒロヤのカーフキックに手こずったものの、最後はそのカーフキックにカウンターで右ストレートを合わせてダウンを奪うとパウンドアウトでTKO勝ち。所が打撃でKO勝ちしたのは出世試合となった2005年の「HERO’S」でのアレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ戦と2012年の「VTJ 1st」での佐藤ルミナ戦くらい。逆境の中、得意のグラップリングではない打撃で仕留めるあたりは、まさに百戦錬磨のベテランといったところ。
所は試合後の会見で「“起き上がらないでくれー”と心で叫びながら打っていました」と試合を振り返る。そして「戦っていて気持ちいい選手だと本当に感じました。いい選手、素晴らしい選手だなって、改めて思いました」とヒロヤを称えることも忘れず。 今後については「今日が終わりじゃなかったんで、ちょっと休んだら頑張りたい」と次戦に目を向けた。 また「欲を言えば一緒の大会に出たい。ただ僕ももうわずかですし……、金原さんは、やっぱ本当に厳しい試合してきて、体もボロボロですけど。やっぱり欲を言えば一緒の大会出たいですね」とこの日もセコンドに就いた盟友の金原正徳と同じ大会に出たいということを涙をこらえながら訴えた。
メインイベントで行われた「ラストマンスタンディングタイトルマッチ」では平本蓮(剛毅會)と朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)が対戦し、平本が1RでKO勝ちを収めた。 カード発表会見ではともに「負けたら引退」を宣言していたのだが、7月10日に行われたイベントの際には平本は「負けたら引退」を撤回。朝倉は「俺が負けたら必ず引退します。100%勝ちます」と語っていた。 試合後のマイクで平本は「ありがとう。引退しないでください」と朝倉に呼びかけ、試合後の会見ではその発言について「心からの思い。格闘技界にいてほしいなと思います。戦い続けていればまたいつかやるかもしれないですね、だから戦い続けてほしいです」とその心境を明かした。 榊原信行CEOも大会後の総括で「このまま終わってほしくない。もう少し消化できたところで向き合ってみたい」などと語った。 朝倉は会見を行わず会場を後にしたのだが、一夜明けた29日に自身のSNSで「自分が戦うのは一旦終わりにします」と表明している。