高齢者の「携帯電話選び」で失敗しないためのポイント スマホは選ばないのが無難?
高齢者にとってスマホは操作が複雑で、充電することも難しい場合があります。携帯電話を替える際に、重視すべきポイントとは? 『PHPくらしラク~る♪』より、高齢者のための携帯電話選びのポイントついてご紹介します。 【マンガ】「要介護認定」の調査で、家族が注意すべきこととは? ※本稿は、『PHPくらしラク~る♪』2024年10月号より、一部を抜粋編集したものです。 ------------------------- おばあ:松原文子(90歳) 1934年生まれ。大工の棟梁の夫と若い衆、子や孫に料理を作り続けてきた。近年パーキンソン病を発症し、孫の手助けが必要に。料理や介護に奮闘する孫に感謝しつつも、感想は率直で手厳しい。 孫:大迫知信(40歳) 脱サラ後、おばあが作るちょっと変わった料理に支えられ、念願だった物書きに転身。著書『おばあめし』(清流出版)を出版。おばあが台所に立てなくなってからは、自らが作る"まごめし"を出している。 ・ブログ「おばあめし」 https://obaameshi.com/ ・Instagram https://www.instagram.com/obaameshi/ -------------------------
機種変更したケータイ、どうすれば使えるんや、おばあ!
【介護のプロに聞いてみた】 ――高齢者の携帯電話を替える際、注意することはありますか? "見えやすく、操作が単純"なものにしてください。スマートフォンはそのまま渡しても、使えない方がほとんどです。私の97歳の母はスマホを持っていますが、画面には私か、私の姉に電話がかかるアイコンがあるだけです。それでも画面が見えづらく、誤操作で電源が切れていることもよくあります。 スマホより画面の大きなタブレットか、ボタン操作のガラケーの方が使いやすいと思います。大迫さんのように、ガラケーのボタンに短縮ダイヤルを設定して色を塗るのもいいですね!
――充電も自分ではできないようです。 同居する私の母もそうですよ。小さな穴にケーブルを挿せません。一人暮らしの高齢者には充電するのも困難な方がいます。 離れて暮らす両親や祖父母が充電もできないなら、携帯電話はあきらめて"見守りサービス"を検討してみてください。一定期間、動作センサーに反応がなかったり、緊急時にボタンを押したりすれば駆けつけてくれるセキュリティー会社のサービスがあります。
もっと簡易なものであれば、電気ポットが長時間未操作のときに、離れて住む家族にメールが届くようなサービスも便利です。今後も、そのときの状況に合う手段で、おばあさまを見守ってくださいね。 ――どんなときも、おばあは僕が守ります! 協力:一由麻里 おばあと孫が暮らす大阪・四條畷市で90年続く福祉の会社、畷ケアサービス(ちよの里)を営む3代目。介護の問題に直面するおばあの孫の相談に乗っている。 マンガ:いしづかちなつ 京都芸術大学マンガ学科卒業。認知症をわずらった祖父の介護にあたった6年間をマンガにした同大学の卒業制作『ころがる毎日』で優秀賞を受賞。
大迫知信(原作・文 ),いしづかちなつ(マンガ)