アベノミクス、安保法案、対北朝鮮 ── 安倍政権5年のあゆみを振り返る
2017年 第3次安倍第2次改造内閣~第3次安倍第3次改造内閣発足、冒頭解散へ
憲法記念日の5月3日、安倍首相は憲法改正を求める集会に、ビデオメッセージで「2020年に新憲法を施行したい」を寄せ、憲法改正を進める方針を表明しました。6月には、天皇陛下の生前退位を一代限り認める特定法が成立しました。 同じく6月は、重大犯罪行為を団体の活動として組織により実行しようと共謀した場合、実際に行動しなくても罰することがある「共謀罪」を含んだ改正組織犯罪処罰法(テロ等準備罪法)が成立、国会前で抗議デモが展開しました。 また春から森友学園国有地の払い下げや、加計学園獣医学部新設認可をめぐる問題が問題化するなど政権支持率を落とし、7月の都議選では都議会自民党が歴史的大敗を喫しました。同月末は稲田防衛相が南スーダンPKO(国連平和維持活動)派遣部隊の日報を隠蔽していた問題で引責辞任し、8月初め、第3次安倍第3次改造内閣が発足しました。 一方で北朝鮮の脅威が増しました。ミサイル発射が頻発し、7月には大陸間弾道ミサイル(ICBM)を2回発射、8月末と9月初めの早朝、弾道ミサイルが北海道上空を通過し、全国瞬時警報システム(Jアラート)が発令されました。8月末には6度目の核実験を行い、北朝鮮は「水爆実験に完全に成功」と発表しました。 9月28日、臨時国会を召集し、冒頭解散しました。19年10月に予定している消費税引き上げ分を教育無償化に使途変更する点と、北朝鮮問題への取り組み、自身への信任(与党で過半数233議席取れなければ辞任)を問う「国難突破解散」としています。