リオ五輪・柔道日本選手団が帰国会見(全文1)全員一丸となり頑張った結果
リオデジャネイロ五輪に出場した柔道日本選手団が、15日に帰国し、井上康生監督、メダリストらが会見を行った。 【アーカイブ動画】リオデジャネイロ五輪・柔道日本選手団が帰国会見 前回大会は男子の金メダルはゼロだったが、今大会では男子73kg級で大野将平選手、男子90kg級でベイカー茉秋選手が金メダルを獲得するなど活躍している。
リオ五輪を振り返って(監督、チームリーダー)
司会:それでは代表質問をTBSさんのほうより、よろしくお願いします。 TBS:よろしくお願いします。皆さま、各局さま、よろしいでしょうかか。まずは長旅のところお疲れかと思います。お時間つくっていただきありがとうございます。TBSの宇内と申します、よろしくお願いします。まずは本当にメダル獲得おめでとうございます。まずは監督とチームリーダーの5名の方に伺います。ロンドンオリンピックから再建を託されて、4年間でオリンピック史上最多、12個というメダルを獲得する結果を残しました。あらためてリオデジャネイロオリンピック、振り返ってみてのお話を聞かせてください。ではまずは増地さんからお願いします。 増地:チームリーダー、やっております増地です。女子のほうは実質3年間、このチームでやってまいりました。斉藤委員長が最期、女子柔道界を頼むというふうに託されまして、南條監督以下、コーチと力を合わせて、チーム再建にやってまいりました。 本当に選手たちは、戦うまでが、畳に上がるまでが私たちの勝負だと思ってやってきました。畳に上がってからは選手たちが勝負してくれるので、それまで監督以下、本当に力を合わせて選手とともに戦ってきたと思います。今回の結果はメダルを取れなかった選手もいるんですけども、個々には本当に力を出し切ったというふうに思っております。ロンドンの結果から、女子は今回も金メダル3個と、全階級メダル獲得というふうに目標を掲げたんですけども、チームとしては本当によく頑張ったというふうに思っております。ありがとうございます。 山本:男子の部長をしてます山本です。よろしくお願いします。男子に関してましては、私、斉藤と同級生で、副委員長という立場で4年間携わらせていただきました。本当に井上監督の指導の下、コーチ、また選手が一丸となってリオに向かって、この結果が得られたと思います。1988年にソウルオリンピックで7階級になりまして、私も出ておりましたけれども、斉藤が最後の砦で優勝しまして、また斉藤のその気持ちが今回7階級、全階級メダル獲得というふうな偉業が達成できたというのを思っております。斉藤も天国のほうで喜んでるんじゃないかと思います。 また、この大きな偉業を東京につなげていけるように、また頑張っていければというふうに思っております。本当に今日はありがとうございました。 木村:本来ならばここ、山下委員長がいるんですけれども、日本選手団副団長ということで、その山下先生の指揮の下、何回も出てますけども、本来ならばここにいてほしい故・斉藤仁前委員長。その志を持って全員で一丸で頑張りました。で、結果をご存じだと思いますけども本当によくやってくれたなと思ってます。残念ながらここにいない2人も含めて最高の成績、最高のパフォーマンスを発揮してくれたというふうに思ってます。 ちまたでは銅メダルを取ってもうんぬんとかね、いうことを言われますけど、私たちの集団は勝利至上主義の集団ではないです。勝利を追求する集団です。その過程の中で得たものをさまざまなところにも生かす。ですから個々が金メダルを目標にして行ったら、ここが残念だっていうのは全然もう問題ないし、そうだね、次、頑張ってね。そういったふうに思ってます。で、本当にさまざまなことがあった4年間、その集大成が、全部終わりました。そこを選手が、または役員が一致団結してやったことを大変賞賛したいと思いますし、誇りに思ってます。で、詳細のところは井上監督、選手から聞いていただければと。本当に最高のメンバーで、最高の戦いができたなというふうに思ってます。ありがとうございます。 TBS:では南条監督。あ、そちらから、はい、お願いします。 井上:男子監督を努めさせていただきました井上康生です。この結果というものは本当に選手たちが死力を尽くし、また担当コーチの先生方、またスタッフの皆さま、また柔道を応援してくれた方々が1つにまとまったからこそ、この結果っていうものが生まれたのではないのかなというふうに思います。本当にこの最高の選手たちと、また最高のスタッフと、また最高の環境で戦えたことを、私自身の一生の宝になったのではないかなというふうに思います。以上です。 南條:女子の監督をしております、南條です。このたびはこのような盛大な記者会見ありがとうございます。大会では本当、選手、死力を尽くして頑張ってくれました。今、増地部長が話、ありましたようにもう本当にいろんなところからのスタートでした。で、選手たちの頑張りで、ここまでチーム自体、来ることができました。もう本当、戦いの中ではですね、いろいろな振り返りありますけれども、本当に日本代表として、柔道の日本代表として、死力を尽くして戦ってくれたことを本当に誇りに思います。本当、頑張ってくれました。以上です。 TBS:ありがとうございます。では引き続き井上監督と南條監督に伺います。今回のリオオリンピックが確実に日本柔道界の弾みになったと思うのですが、このあと4年後の東京オリンピックが控えています。東京オリンピックはどのようにお考えになっていますか。よろしくお願いします。ではまず南條監督からお願いします。 南條:はい。もう東京まで4年を切っている段階ではありますけれども、それぞれの振り返りをもって、まずどのような、世界の状況は本当に4年前と変わっています。ですからそういったことも含めて、もうすでに、選手たちの慰労をすると同時に次の戦いは始まっているなという感じは受けております。そういったことも含めて、まだまだ前進していかなきゃいけないなというふうに痛感した大会でもありました。以上です。 井上:はい。試合が終わって、非常に疲れが残っている。今もそのような状態ではあるんですが、されど試合が終わった次の日から、頭が非常に東京のオリンピックに向けて、また動き出さなければいけないと。また日本柔道界が1つにまとまって、戦っていくことがこの日本、東京オリンピックでの成功へつながるというふうに思っております。もう一度みんなで気を引き締め直して、そしてまた新たな挑戦に向けて頑張っていきたいというふうに思っています。われわれ日本柔道界というものは、これがあらためてスタートに立ったんではないかなというふうに思いますので、また皆さんの応援の下、頑張っていきたいと思います。