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（ブルームバーグ）： 自動車の量産に必要な「型式指定」の取得を巡る不正が発覚したトヨタ自動車について国土交通省は31日、新たに７車種で不正が確認されたことを明らかにし、道路運送車両法に基づく是正命令を出した。

国交省やトヨタの資料などによると、追加で不正が確認されたのは「ＲＡＶ４」や「カムリ」、「ハリアー」などでそのうち１車種は基準適合が確認されているという。現在も生産中なのは４車種で、うち３車種は国連の協定に基づき、海外当局からの認可を用いて日本の型式指定を取得した。国交省ではこれらについて該当する海外当局に通知し、基準適合性の確認を要請する方針だ。

国交省の鶴田浩久物流・自動車局長は同日夕、トヨタの佐藤恒治社長に是正命令書を手渡し、「幅広く意図的な不正が行われていた」と指摘し、「ぜひ会社のガバナンスを改革してもらい、二度と不正が起きないよう取り組んでもらいたい」と述べた。

佐藤社長は記者団に対し、認証不正により顧客や取引先など関係者に「多大なる心配、迷惑をかけていることを心からおわびしたい」と、確認態勢に甘い部分があり、現場に依存してきた体質を反省したいと述べた。また、経営責任については「今の状態を先頭に立って改善していくこと」との考えを示した。

トヨタは発表資料で、今回の問題の原因は現場と経営の両面にあったとし、経営層や幹部による認証業務全体への理解と関与が不十分だったと分析。正しい認証業務を実施するための仕組みや体制に見直すとともに、責任と権限を明確化して正確なデータ管理など基盤の整備を進めて再発防止に努めるとした。

今回追加で判明した事案についても関係当局に報告した上で、基準適合性を順次確認中とし、顧客には直ちに使用を止める必要はないと呼び掛けた。

トヨタではダイハツ工業などグループ会社で認証試験での不正が相次いで発覚。６月にはトヨタでも生産終了分も含めて７車種で不正があったことが発表された。